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M&A速報

1週間のM&Aニュースまとめ(2021年11月8日〜2021年11月12日)

2021-11-13

2021年11月8日

片倉工業<3001>、MBOで株式を非公開化|714億円を投じる

片倉工業は8日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社の上甲亮祐社長と佐野公哉会長が折半出資する「かたくら」(東京都中央区)がTOB(株式公開買い付け)を行い、全株式の取得を目指す。買付代金は最大714億円。筆頭株主で10%超の株式を持つ香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントはTOBに賛同している。祖業の製糸事業の縮小に伴い、不動産や医薬品、機械関連などへの事業展開を進めてきたが、非公開化を通じて一連の構造改革を加速する。

ジャパンエレベーターサービスホールディングス<6544>、エレベーター設置・保守のベトナムUNIECOを子会社化

ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、エレベーターの設置・保守事業を展開するベトナムUNIECO VIETNAM COMPANY LIMITED(ハノイ。売上高8360万円、経常利益85万円、純資産3170万円)の株式51%を取得し、子会社化することを決めた。UNIECOは2016年設立で、首都ハノイを中心にエレベーターの販売、設置を手がけ、保守台数は200台以上という。ASEAN(東南アジア諸国連合)ではインドネシアに続く2番目の拠点を確保することになる。取得価額は非公表。取得予定は2021年11月下旬。

CYBERDYNE<7779>、リハビリ医療機関の米RISEを子会社化

CYBERDYNEは米国現地法人を通じて、同国のリハビリテーション医療機関RISE Physical Therapy, Inc.(カリフォルニア州。売上高3億2100万円、営業利益7520万円、純資産6910万円)の株式80%を取得し子会社化することを決めた。身体機能の維持・向上を支援する装着型サイボーグ「HAL」の全米展開の第一歩とする狙い。RISEはカリフォルニア州に16カ所の外来リハビリテーション拠点を持つ。取得価額は非公表。取得予定は2021年11月末。

2021年11月9日

東京貴宝<7597>、MBOで株式を非公開化

宝飾品卸大手の東京貴宝は9日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社の政木喜仁社長が設立した新会社「おがの」(東京都港区)がTOB(株式公開買い付け)を行い、約70%の株式を買い付ける。買付代金は最大7億5617万円。宝飾品の国内市場が縮小する中、非公開化で新規事業や海外展開などの構造改革を加速する。創業家の世代交代を見据え、資産管理の最適化や相続対策を図る狙いもある。東京貴宝はTOBに賛同している。TOBが成立すれば、ジャスダックへの上場が廃止となる見通し。

アルインコ<5933>、金型設計・製作のウエキンを子会社化

アルインコは、金型設計・製作と金属プレス加工を手がけるウエキン(大阪府東大阪市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。アルインコ子会社の双福鋼器(三重県伊賀市)がウエキンを重要協力会社としている。ウエキンは1955年創業で、物流機器や建築材料、家電製品などに使われる金属部品の深絞り成形技術に強みを持つ。取得価額は非公表。取得予定日は2021年11月24日。

野村総合研究所<4307>、DXサービス大手の米Core BTSを子会社化

野村総合研究所は米国統括会社を通じて、デジタル技術で企業の業務変革を支援するDX(デジタルトランスフォーメーション)サービス大手、米国Core BTS, Inc.(インディアナポリス)を子会社化することを決めた。同社を傘下に置く持ち株会社のConvergence Technologies, Inc.(同)の全株式を522億9200万円で取得する。グローバル事業の拡大の一環。2021年12月末までの取得完了を予定する。

2021年11月10日

エクシオグループ<1951>、ICT保守運用・ヘルプデスク業務のアイティ・イットを子会社化

エクシオグループは、ICT(情報通信技術)保守運用・ヘルプデスク業務を主力とするアイティ・イット(東京都千代田区。売上高27億4000万円、営業利益1億2200万円、純資産7億4500万円)を株式交換で子会社化することを決めた。システムソリューション事業の競争力向上や規模拡大につなげる。株式交換予定日は2021年12月24日。

日立金属<5486>、熱間圧延用ロール製造の中国子会社「宝鋼日立金属」を現地社に譲渡

日立金属は、熱間圧延用ロールを製造する中国子会社の宝鋼日立金属軋輥(南通)有限公司 (江蘇省。売上高0万円、純資産19億4000万円)の全保有持ち分70%を、南通市経済技術開発区管理委員会傘下の南通能達城市更新建設有限公司(江蘇省)に譲渡することを決めた。宝鋼日立は2006年に宝鋼工程技術集団有限公司と合弁で設立したが、2016年9月に生産を停止して以降、会社解散や保有持ち分の譲渡を検討してきた。譲渡価額は非公表。譲渡予定は2021年年12月中。

2021年11月11日

Abalance<3856>、日本ライフサポートから産業用太陽光発電事業を取得

Abalanceは子会社を通じて、太陽光発電システム販売・施工の日本ライフサポート(北九州市)から産業用太陽光発電事業(連係済み低圧発電所、仕掛品など)を11日付で取得した。産業用太陽光発電事業の強化する狙い。当該事業の取得に伴う初年度売上高は約17億円を見込む。日本ライフサポートは住宅用太陽光発電システムの販売・施工に専念する。取得価額は1億6900万円。

2021年11月12日

シリウスビジョン<6276>、特殊印刷機子会社のナビタスマシナリーをツジカワに譲渡

シリウスビジョンは、特殊印刷機事業を手がける子会社のナビタスマシナリー(堺市。売上高11億3000万円、営業利益△9000万円、純資産4億3800万円)の全株式を、各種金属製版材・金型製作のツジカワ(大阪市)に譲渡することを決めた。特殊印刷機事業は2008年3月期をピークに売上高が低落傾向に転じ、利益確保が難しい状況にあった。今後はもう一方の柱である画像検査事業に経営資源を集中する。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年12月31日。

ポラリス・キャピタル・グループ、プレハブ建築と立体駐車場のスペースバリューホールディングス<1448>をTOBで子会社化

国内投資ファンドのポラリス・キャピタル・グループ(東京都千代田区)は12日、プレハブ建築や立体駐車場を主力とするスペースバリューホールディングスにTOB(株式公開買い付け)を行い、子会社化すると発表した。買付代金は386億円。筆頭株主として24%余りの株式を持つシンガポール投資ファンドのアスリード・キャピタルはTOBに賛同。スペースバリューもTOBに賛同しており、非公開化によって業績回復と再成長に向けた構造改革を加速する。

TCSホールディングス、露出計メーカーのセコニック<7758>をTOBで子会社化

TCSホールディングス(旧東京コンピュータサービス、東京都中央区)は12日、露出計の大手メーカー、セコニックの非公開化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。80%強の株式を取得し、子会社化する。買付代金は約45億5300万円。残る約20%の株式は現在筆頭株主のMUTOHホールディングスが継続保有する。TCSホールディングスはソフト開発や企業の情報システム構築にとどまらず、関連するメーカーや商社を傘下に取り込み、総合エンジニアリング集団として業容拡大している。セコニックはTOBに賛同している。

スパイダープラス<4192>、熱絶縁工事などのエンジニアリング事業をArmacell Japanに譲渡

スパイダープラスは、熱絶縁工事を中心とするエンジニアリング事業を、断熱材・建築材料販売のArmacell Japan(東京都中央区)に譲渡することを決めた。事業の選択と集中の一環で、今後は建設業の現場業務をデジタルで支援するICT(情報通信技術)事業に経営資源を集中する。対象事業の直近業績は売上高4 億8900万円、営業利益7300万円。譲渡価額は2億円。譲渡予定日は2022年1月4日。

リンクアンドモチベーション<2170>、子会社の人材派遣事業をiDAに譲渡

リンクアンドモチベーションは子会社のリンクスタッフィング(東京都中央区)が手がける国内人材派遣事業を、ファッション業界に特化した人材サービスを展開するiDA(東京都渋谷区)に会社分割により譲渡することを決めた。これに伴い、国内人材紹介事業に経営資源を集中する。対象事業の2021年1月~9月期業績は売上高30億9000万円、営業利益△3000万円。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2022年1月4日。

CBグループマネジメント<9852>、家庭紙卸売子会社のカルタスをセンコーグループホールディングス<9069>に譲渡

CBグループマネジメントは、家庭紙の卸売事業を手がける子会社のカルタス(東京都中央区。売上高162億円、経常利益△3億8800万円、純資産△1億4000万円)の全株式を、センコーグループホールディングスに譲渡することを決めた。家庭紙卸売業界では人員不足や運搬費高騰、小売価格の低迷などが続き、収益確保が厳しい状況となっている。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2022年1月31日。

共同紙販ホールディングス<9849>、日本製紙<3863>傘下で紙類・加工品販売のわかば紙商事を子会社化

共同紙販ホールディングスは、紙類・加工品販売のわかば紙商事(東京都江東区。売上高24億3000万円、営業利益△168万円、純資産4億6900万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。急速なデジタル化の進展で印刷用紙需要が減少する中、印刷向け以外の取扱品目の多角化などを進める一環。取得価額は非公表。取得予定日は2022年1月1日。

リビングプラットフォーム<7091>、アートアシストから高齢者グループホーム事業を取得

リビングプラットフォームは子会社を通じて、介護事業のアートアシスト(千葉県松戸市)が千葉県船橋市で運営する高齢者グループホーム事業(1施設、18室)を取得することを決めた。千葉県でのドミナント(集中出店)戦略の一環。対象事業の直近業績は売上高8800万円、営業利益1200万円。取得価額は非公表。取得予定日は2022年2月1日。

グローバルキッズCOMPANY<6189>、企業向け保育サービス事業をtenに譲渡

グローバルキッズCOMPANYは子会社で手がける企業向け保育サービス事業を、保育事業のten(福岡市)に譲渡することを決めた。企業が従業員の子どもを預かるために社内に保育施設を設ける「企業主導型保育事業」に2018年に参入したが、事業の選択と集中の一環として、主力である認可保育所に経営資源を集中することにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2022年3月31日。

ETSホールディングス<1789>、空調工事・水処理工事のユウキ産業を子会社化

ETSホールディングスは、空調工事や水処理工事を手がけるユウキ産業(大阪市。売上高5億800万円、営業利益1300万円、純資産5億1600万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。主力である電気工事と合わせ各種設備工事の一括受注体制を整備し、業容拡大につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年12月1日。

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