大手化学メーカーのデンカは東洋スチレン(東京都港区)を子会社化し、ポリスチレンの製造技術やリサイクル技術を取り込むことで、競争力強化と環境関連事業の高度化を図る。東洋スチレンは1998年にデンカ、日鉄ケミカル&マテリアル(東京都港区)、ダイセル(大阪市)の3社のポリスチレン事業を統合して設立されたが、国内需要の減少や輸入品との競争激化など市場環境の悪化で、事業再構築の必要性が増していた。東洋スチレンは売上高483億円、営業利益12億2000万円、純資産117億円(2025年3月期)。
高級レストラン「XEX」などの飲食店を運営するワイズテーブルコーポレーションは、インバウンド(訪日観光客)需要の拡大を踏まえ、和食事業を強化する。今回、子会社化する山の上ホテル(東京都千代田区)は、高価格帯の天ぷら店「てんぷら山の上」などを運営しており、同社のブランド力と、ワイズコーポレーションの店舗展開・運営力との相乗効果を見込んでいる。山の上ホテルは売上高8億4200万円、営業利益△2億5200万円、純資産34億8000万円(2025年3月期、2025年3月1月付で吸収合併した旧山の上ホテルとの合算)。
前田建設工業を傘下に持つインフロニア・ホールディングスは、子会社の三井住友建設(東京都中央区)を通じて、上場子会社で建設事業とアスファルト合材・骨材の製造販売を手がける三井住建道路をTOB(株式公開買い付け)により完全子会社化する。三井住友建設は国内インフラの維持・更新に関する事業について需要拡大を見込む一方、人手不足や資源・資材価格の高騰などの課題を抱える。三井住建道路と経営資源を一体化することで、公共工事の受注体制強化や共同調達システムによる建設資材調達コストの削減、人手不足の解消や工場など経営リソースの相互活用、上場維持コスト削減などの相乗効果を期待している。
飯田グループホールディングスは、米国ユタ州を中心に戸建住宅の開発や建設、販売を手がけるWright Homesグループを子会社化することで、人口増加が続く米国住宅市場での事業基盤を確立し、海外住宅事業の拡大と将来の成長に向けた住宅ビルダー事業の強化を図る。
JX金属は、チリのロス・ヘラドス鉱床とアルゼンチンのラ・リオハ鉱床を包摂する銅鉱山開発プロジェクトの権益を譲渡し、半導体用スパッタリングターゲット(半導体チップの配線や電極などの金属膜材料)製造設備増設やレアメタル資源獲得に資金を充当する。
AI、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータプラットフォーム開発のオプティムは、農作業コントラクター(作業請負)事業を展開するアドバンス(栃木市)を子会社化することで、同社の高度な栽培技術と自社のスマート農業技術を融合し、農業DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による生産性向上と地域農業の持続的発展、受託事業の拡大を目指す。
外食大手のコロワイドは、カフェチェーン事業を展開するC-United(東京都港区)を子会社化することで、国内外食市場における事業規模の拡大と業態ポートフォリオの強化を図り、外食市場でのシェア拡大と収益性向上を目指す。
住まい関連のトラブル対応サービス「生活110番」を展開するシェアリングテクノロジーは、住宅リフォーム事業を手がけるライフライン(神戸市)を子会社化することで、グループにおける自社施工体制の拡大につなげる。
プラント建設事業の太平電業は、発電所や船舶用大型部品の溶接補修メンテナンスを手がける東栄技工(神奈川県横須賀市)を子会社化することで、専門技術人材を確保するなどグループ全体の施工力の強化につなげる。
PR事業を展開するEnjinは観光バス事業に新規参入しており、その業容拡大の一環としてインバウンド(訪日客)向けにパッケージツアーの企画・手配などを手がけるホタルス(大阪市)を子会社化する。観光バス事業の成長に向けては単なる移動手段の提供にとどまらず、旅全体の付加価値を高めるコンテンツ力や企画力の強化が急務との判断に基づく。
九州筑豊ラーメン「山小屋」を展開するTrailhead Global Holdings(旧ワイエスフード)は、デジタル・フードテック戦略による「次世代店舗」の確立を中期経営計画の柱の一つに掲げており、その実現を担う中核会社としてSBWorks(東京都中央区)を取り込む。
オリックスは出口戦略の一環として、米国投資子会社の傘下でインフラ設備の保守サービス事業を手がける米Peak Utility Services Group(ピーク・ユーティリティー・サービス・グループ、コロラド州)を譲渡することを決めた。2018年にピークを買収し、成長戦略の構築やガバナンス体制の強化、業務プロセス全般の改善などを通じて同社の企業価値の向上に取り組んできた。
家電商社のデンキョーグループホールディングスは、広告代理店業や行政事務局の運営代行などのイベント運営を手がけるトムスエージェンシー(東京都渋谷区)を子会社化することで、事業領域の拡大やバリューチェーンの強化を図る。トムスエージェンシーは売上高32億1000万円、営業利益6億8100万円、純資産11億7000万円(2025年9月期)。
デジタルマーケティング支援のFaber Companyは、オウンドメディアの運用支援や記事制作代行などを手がけるXINOBIX(東京都千代田区)を子会社化することで、対象事業の内製化によるコスト削減やサービスの付加価値向上を図る。Faber CompanyとXINOBIXはコンテンツ制作業務で取引関係にある。XINOBIXは売上高1億1800万円、営業利益1150万円、純資産2650万円(2025年7月期)。
居酒屋チェーン運営のSANKO MARKETING FOODSは、Fリミテッド(東京都大田区)からうどん店の「うどん038」を取得し、日常食業態を取り込むことで、事業ポートフォリオのリスク分散や安定的な収益構造の確立を図る。対象事業は売上高6000万円(2025年6月期)。
グループ全体の事業ポートフォリオ最適化を進めているアクセルマークは、ゲーム・アプリ開発やWEB・システム制作を手がけるスパイラルセンス(東京都千代田区)を譲渡し、今後は重点領域と位置付けるトレーディングカード事業とビューティー&ウェルネス事業に経営資源を集中させる。スパイラルセンスは売上高1億4700万円、営業利益96万6000円、純資産2430万円(2025年2月期)。
日清食品ホールディングスは、Nissin-Universal Robina Corporation(NURC、マニラ首都圏)の株式を追加取得して子会社化することで、中長期経営目標に掲げる海外事業拡大の取り組みを加速する。NURCは現地で即席麺の製造・販売を手がける。フィリピン市場は高い経済成長が見込まれており、機動的な資源投入や迅速な意思決定により一層の事業拡大を進める。NURCは売上高284億円、純資産79億4000万円(2024年12月期)。
情報セキュリティーサービス開発のフーバーブレインは、AI(人工知能)を活用したコンサルティングやAIシステム開発を手がけるProofX(東京都渋谷区)を子会社化することで、自社製品のAI機能強化やAI人材の獲得を進める。また、グループの投資事業での「目利き力」の獲得による投資リスク低減なども見込んでいる。ProofXは売上高6700万円、営業利益5200万円、純資産4300万円(2025年9月期)。
プリント基板メーカーのメイコーは、EMS(電子機器の受託製造サービス)を手がける長野FCLコンポーネント(NFCL、長野県飯山市)を子会社化することで、製品ラインアップの拡充を図る。NFCLはキーボードやタッチパネルなどの製造を手がけており、専門性を持つ技術者の獲得により開発基盤の強化につなげる。
グループ全体の事業ポートフォリオ最適化を進めているアクセルマークは、今年2月にウェルネスモアラボラトリーズ(東京都渋谷区)を子会社化したが、当初想定していたような成長が見込めないと判断。同社を譲渡し、今後は重点領域と位置付けるトレーディングカード事業とビューティー&ウェルネス事業に経営資源を集中させる。
昇降機の保守・点検を手がけるエレベーターコミュニケーションズは、太陽輸送機工業(群馬県高崎市)から昇降機保守事業などを取得することで、北関東エリアでの保守基盤の強化や工事・リニューアルの提案機会の拡大を通じた売上高の向上につなげる。太陽輸送機工業は群馬県高崎市を中心に約150台の保守を手がけているが、役職員の高齢化などにより事業承継問題に直面しているという。
首都圏を中心に保育園を運営するさくらさくプラスは、2021年に学習塾運営のVAMOS(東京都武蔵野市)を子会社化したが、人手不足による採用・人件費負担が重いことなどから同社を譲渡した。VAMOSは売上高3億3700万円、純資産△1億4900万円(2025年6月期)。当初想定したような生徒在籍率の向上や収益力の向上が実現できず、債務超過の状態だった。
不動産デベロッパーのヤマイチエステートは、産業用地の開発に関する許認可手続きや地元関係者との協議を手がける野上電鉄(和歌山市)を子会社化することで、開発事業の円滑化を図る。野上電鉄は売上高0円、営業利益△5万6600円、純資産△2510万円(2025年9月期)。