トーアミは、伊藤忠丸紅住商テクノスチール(東京都千代田区)傘下でファブデッキ床版(捨型枠付版状立体溶接金網)を製造するFDテクノ九州(福岡県宮若市)の株式85%以上を取得し、子会社化することを決めた。ファブデッキ床版は型枠工事と鉄筋工事が同時に行え、作業や管理が簡略化できるのが特徴で、今後安定した需要が期待できるとしている。取得価額、取得予定日はいずれも非公表。
三菱電機と三菱重工業は26日、発電機事業の統合に向けて検討に入ると発表した。2024年4月1日をめどに両社で統合新会社を設立する。出資比率は今後詰めるが、三菱電機が過半出資して経営の主導権を握る方向となっている。統合対象は主に火力発電に使われるタービン発電機と関連設備の製造・販売、保守で、集約によって競争力を高める。2023年5月下旬に最終契約を目指す。
コムチュアは、システム開発のタクトシステムズ(東京都品川区。売上高22億9000万円、営業利益1億3200万円、純資産7億5900万円)、タクトビジネスソフト(同。売上高3億8300万円、営業利益1800万円、純資産1億2800万円)の2社の全株式を取得し、子会社化することを決めた。プロジェクトマネジャーを中心としたエンジニア人材の獲得に加え、DX(デジタルトランスフォーメーション)領域の取り組みを強化する。対象2社は兄弟会社。取得価額は非公表。取得予定日は2023年1月30日。
アストマックスは、トマトを生産するアグリ(農業)事業子会社の長万部アグリ(北海度長万部町)の株式67.27%を、道産品販売の品川甚作商店(北海度千歳市)に27日付で譲渡した。再生可能エネルギー関連事業、電力・ガス小売事業などエネルギー領域に経営資源を集中させるのに伴う事業ポートフォリオ見直しの一環。長万部アグリは東京理科大学と長万部町が連携した地方創生事業として2017年に設立し、「ENRICH ミニトマト」を主力商品とする。譲渡価額は非公表。株式の譲渡後、アストマックスの所有割合は10%となるが、このうち5%は2023年早々に別の企業に譲渡する予定という。
ジーエヌアイグループは米国子会社GNI USA(デラウェア州)を通じて、米ナスダック市場に上場する米医薬企業Catalyst Biosciences, Inc.(CBIO、カリフォルニア州。売上高8億600万円、営業利益△96億5000万円、純資産47億2000万円)の株式85.18%を取得し、子会社化することを決めた。取得完了は2023年4~6月を予定。医薬品開発の中国子会社である北京コンチネント薬業有限公司(北京市。売上高4億円、営業利益26億4000万円、純資産76億3000万円)の株式約339億円(約2億5700万ドル)相当を対価(現物出資)とする。これによりCBIOの傘下に入る北京コンチネントはCBIOを通じてナスダック市場で資金調達が可能となり、米市場向け医薬品開発の加速につなげる。
JFLAホールディングスは、全額出資子会社で日本酒、しょうゆ・みそなどを製造する盛田(名古屋市)を通じて保有する酒造会社10社の全株式を、酒類関連企業のコンサルティング業務を手がける伝統蔵(東京都中央区)に譲渡することを決めた。コロナ禍による業績低迷を受けた経営改善計画の一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2023年1月1日。
フジタコーポレーションは、JFLAホールディングス傘下で酪農事業を営むTOMONIゆめ牧舎(北海道黒松内町。売上高1億5700万円、営業利益△5240万円、純資産△5010万円)を子会社化することを決めた。普通株と同様の内容のA種類株式3株(所有割合30%)と議決権のないB種類株式(1億337万5145株)のすべてを取得する。新たな収益源と位置付ける内食向け食品製造事業との相乗効果を見込む。取得価額は約9720万円。取得予定日は2023年2月1日。フジタによる株式取得後、同社の遠藤大輔社長と従業員2人がA種類株式を取得するため、実質支配ベースで株式の過半数を握ることになる。
AViCは、エンジニア・デザイナーの副業・転職支援事業を主力とするoverflow(東京都港区)からSEO(検索エンジン最適化)コンサルティング事業を取得することを決めた。SEOコンサルティングサービスの強化につなげる。overflowはデータと編集力を組み合わせたコンテンツ作成をベースに、企業のWebサイトの認知度向上による集客、企業や商品のブランディング強化などを支援している。取得価額は非公表。取得予定日は2023年1月1日。
ヨシムラ・フード・ホールディングスは、ホタテを中心にサケ、イクラ、カニなど水産品製造加工のマルキチ(北海道網走市。売上高69億円、営業利益5億7100万円、純資産11億1000万円)の株式70%を取得し、子会社化することを決めた。とくに日本産ホタテは近年、欧米やアジアで急速に需要が高まっている。ヨシムラはシンガポールなどアジアに持つ販路を組み合わせることで、マルキチの水産品の拡販を見込む。取得価額は21億6800万円。取得予定日は2023年3月1日。
ZUUは、IFA(独立系資産運用アドバイザー)事業のAWZ(東京都港区。売上高4億1000万円、営業利益5100万円、純資産5100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。成長が見込まれるIFA事業のプラットフォーム化を加速させる狙いという。AWZは2018年設立で、金融商品仲介業、保険代理業を中心に多くの金融専門人材を抱える。取得価額は1億5450万円。取得予定日は2023年1月31日。
トヨタ紡織は、自動車用シート部品メーカーのトヨタ車体精工(愛知県高浜市。売上高482億円、営業利益△18億3000万円、純資産74億2000万円)の株式を追加取得し、子会社化することを決めた。現在33.6%の持ち株比率を66.4%に引き上げる。自動車用シート事業の競争力強化につなげる狙い。取得価額は約20億円。取得予定日は2023年10月1日。
住友林業は米国子会社のギーエン・ホームズ(テキサス州)を通じて、戸建賃貸住宅の宅地開発や建築を手がける米Southern Impression Homesグループ(SIH、フロリダ州)を傘下に持つSI Holdco, LLC(フロリダ州。純資産75億6000万円)の持ち分80%を取得し、子会社化することを決めた。全米有数の市場であるフロリダ州への進出を足掛かりに、すでに米国で展開中の戸建分譲住宅事業の拡大と賃貸管理事業への新規参入につなげる。取得価額は約112億円。取得予定は2023年1月上旬。
ブイ・テクノロジーは、半導体製造装置メーカーのジャパンクリエイト(埼玉県所沢市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。主力のフラットパネルディスプレー用製造・検査装置に続く柱として半導体製造装置事業を育成中で、その一環。ジャパンクリエイトの顧客基盤や製品・技術との相乗効果を見込む。取得価額は非公表。取得予定日は2023年1月6日。
安田倉庫は、エーザイ傘下で医薬品の物流業務を手がけるエーザイ物流(神奈川県厚木市。売上高47億5000万円、営業利益△3700万円、純資産17億3000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。メディカル物流事業におけるサービス向上や拠点の拡充などが目的。エーザイ物流は1991年設立で、札幌市、厚木市、岡山県真庭市の3カ所に物流拠点を構え、全国をカバーしている。取得価額は非公表。取得予定日は2023年3月31日。
グリークロスは、高輝度LED(発光ダイオード)表示機を製造・販売するアスコ(兵庫県伊丹市)の全株式を取得し、28日付で子会社化した。工事安全機材(道路安全資材、建築防災用品など)の販売・レンタル事業との相乗効果を見込み、グループとして総合力向上につなげる。アスコは1983年に設立で、道路工事で使われるLED搭載の保安製品、ピッチングマシンで投手の姿を表示するアミューズメント製品を主力とする。取得価額は非公表。
フォーサイドは、タレントやアーティストの育成・マネジメントを手がける子会社のマーベラスアーク(東京都中央区。売上高7800万円、営業利益△1400万円、純資産△4300万円)の全株式を、音楽イベント企画・運営のクール・ジャパン(東京都渋谷区)に譲渡することを決めた。事業の集中と選択の一環。2019年6月に設立以来、マーベラスアークの業績は計画を下回って推移していたうえ、コロナ禍で観客を動員するライブの中止、延期で業績がさらに悪化していた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2023年1月1日。
北恵は、屋根・壁工事の古賀文化瓦工業所(福岡市。売上高3億200万円、営業利益2400万円、純資産9000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。主力取扱品である住宅資材・設備機器について施工付き販売の拡充に力を入れており、その一環。古賀文化瓦の工事機能を取り込み、地域密着型の営業をより強化する。古賀文化瓦は1954年設立で、北恵の取引先でもある。取得価額は非公表。取得予定日は2023年4月3日。
和心は着物レンタル事業を、旅行業のインバウンドコンソーシアム(東京都渋谷区)に譲渡することを決めた。経営資源の再配分の一環。着物レンタルでは店舗「きものレンタルwargo」を京都など国内主要都市に出店するほか、EC(電子商取引)サイトで着物一式を借りられる宅配レンタルサービスを運営しているが、コロナ禍で来店客や利用者が減り、収益が悪化していた。当該事業の直近業績は売上高1億4600万円、経常赤字5090万円。譲渡価額は5600万円。譲渡予定日は2022年12月30日。
フォーサイドは、投資銀行業務を手がける金融子会社のフォーサイドフィナンシャルサービス(FFS、東京都中央区。売上高7200万円、営業利益△5200万円、純資産△5億6600万円)の全株式を、大原錬氏に譲渡することを決めた。事業の選択と集中の一環。大幅な債務超過に陥り、会社清算についても検討する中、投資銀行業務で面識のあった大原氏から譲渡の申し出があったという。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2023年1月1日。