M&A速報

1週間のM&A速報まとめ(2022年12月19日〜2022年12月23日)

2022-12-24

2022年12月19日

ナカニシ<7716>、高周波精密スピンドル製造のドイツAlfred Jägerを子会社化

ナカニシはドイツ現地法人を通じて、同国Bernd Jäger Verwaltungsgesellschaft mbH & Co KG(BJV)の全持ち分を取得し子会社化することを決めた。BJVは傘下に高周波精密スピンドルを製造するAlfred Jäger GmbH(アルフレッド・イエガー)を抱える。欧州でのスピンドル事業拡大の一環。アルフレッド・イエガーはナカニシが持たない製品を品ぞろえし、欧州で強固な販路を持つ。取得価額は非公表。取得予定日は2022年12月31日。

2022年12月20日

GRCS<9250>、香港EOSから金融テクノロジーソリューション事業を取得

GRCSは、香港EOS Software Limitedから金融テクノロジーソリューション事業を取得することを決めた。金融にかかわるフロント(取引、営業・事務業務など)領域やサイバーセキュリティー領域のサービス提供体制を強化する。EOSは香港を拠点に金融の先端分野で専門人材を多数抱える。取得価額は6億5000万円。取得予定日は2023年1月16日。

パス<3840>、化粧品原料製造などのRMDCを子会社化

パスは、化粧品原料製造などのRMDC(東京都中央区。売上高1億7000万円、営業利益1730万円、純資産1350万円)を株式交換で子会社化することを決めた。美容・健康と再生医療関連事業の基盤拡大につなげる。RMDCは2019年設立で、自社の細胞加工施設でヒト由来化粧品原料(幹細胞培養液)を製造するほか、医療機関からヒト由来幹細胞上清液の製造受託などを手がけている。株式交換予定日は2023年1月31日。

トーア紡コーポレーション<3204>、スキンケア用品「フタアミンシリーズ」のムサシノ製薬を子会社化

トーア紡コーポレーションは、スキンケア用品「フタアミンシリーズ」を中心に医薬品、医薬部外品を製造・販売するムサシノ製薬(東京都西東京市。売上高6億1200万円、営業利益2600万円、純資産3億900万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。今後の事業の柱と位置付けるヘルスケア事業の拡大に向け、商品開発や販路を取り込む。ムサシノ製薬は1971年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2023年2月1日。

ライト工業<1926>、シールド工事・地盤改良工事のベトナム合弁FCUを子会社化

ライト工業は、ベトナム合弁会社でシールド工事や地盤改良工事を手がけるFecon Underground Construction Joint Stock Company(FCU、ハノイ。売上高10億8000万円、営業利益5800万円、純資産17億円)を子会社化することを決めた。ライト工業が現地に持つ既存子会社Raito-Fecon Innovative Geotechnical Engineering Joint Stock Company(RFI、ハノイ)との経営統合の一環。

オリンパス<7733>、内視鏡検査向けクラウドAI開発の英国Odin Medicalを子会社化

オリンパスは英国子会社を通じて、内視鏡検査向けクラウドAI(人工知能)開発の英国Odin Medical Ltd.(ロンドン。売上高1億5500万円、営業利益△1500万円、純資産5500万円)の全株式を取得し子会社化した。主軸である医療関連分野の取り組み強化の一環。取得価額は約55億円。これとは別に、子会社化後の業績達成状況に応じて最大約55億円を追加で支払う契約となっている。取得日は2022年12月19日(現地時間)。

2022年12月21日

武田薬品工業<4502>、研究施設「湘南ヘルスイノベーションパーク」の運営事業を産業ファンド投資法人と三菱商事に譲渡

武田薬品工業は、神奈川県藤沢市にある製薬関連の研究施設「湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)」の運営事業を、産業ファンド投資法人と三菱商事に譲渡することを決めた。湘南アイパークを巡っては2020年に土地・施設が信託設定され、産業ファンド投資法人が信託受益権を取得したが、運営は引き続き武田が担っていた。武田は湘南アイパークをより中立的なオープンイノベーションの場とするため、運営権を手放す。譲渡価額は5億1400万円。譲渡予定日は2023年4月1日。

日本製鉄<5401>、グループ内の中核商社である日鉄物産をTOBで子会社化

日本製鉄は21日、持ち分法適用関連会社でグループの中核商社である日鉄物産にTOB(株式公開買い付け)を行い、子会社化すると発表した。日鉄は日鉄物産株の35%強(間接所有を含む)を所有する筆頭株主。TOBを通じて、第2位株主である三井物産の所有分20%を除く約45%の株式を買い付け、所有割合を80%とする。買付代金は最大約1365億9100万円。国内需要の減少やユーザーの現地生産拡大、中国との競争激化など鉄鋼業界を取り巻く市場環境の変化に対応し、国内外の需要家との直接の接点を増やすなど、サプライチェーン(供給網)全体での競争力強化につなげる。2023年2月下旬をめどにTOB開始を目指す。

ENEOSホールディングス<5020>傘下のJX金属、タツタ電線<5809>をTOBで子会社化

ENEOSホールディングスは21日、傘下のJX金属がタツタ電線の完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。JX金属はタツタ電線株を37%余り保有し、同社を持ち分法適用関連会社としている。資源不足・枯渇の深刻化や国内市場の縮小など非鉄金属産業を取り巻く環境変化を踏まえ、成長分野の中核と位置付ける電子材料関連事業の基盤拡充を目指す。買付代金は最大281億円。2023年6月をめどに買い付け開始を目指す。タツタ電線はTOBに賛同している。

イチネンホールディングス<9619>、輸入車両車検業務のニュージーランドEAGLE AUTO SERVICES JAPANを子会社化

イチネンホールディングスはニュージーランド子会社を通じて、輸入車両の車検業務を手がける現地EAGLE AUTO SERVICES JAPAN LIMITED(オークランド)の全株式を取得し子会社化することを決めた。中古車販売の現地子会社ICHINEN AUTOS (N.Z.) LIMITED(オークランド)との連携を進め、ニュージーランドでの事業拡大を目指す。EAGLE AUTOは2012年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2023年1月1日。

2022年12月22日

藤田観光<9722>、会員制リゾートクラブ事業をアドミラルキャピタルに譲渡

藤田観光は、「ウィスタリアンライフクラブ」と称する会員制リゾートクラブ事業を、国内投資ファンドのアドミラルキャピタル(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。事業の選択と集中の一環。具体的には、当該事業を会社分割して設立する新会社グリーン・サービス管理(東京都文京区)の全株式と、施設運営を手がける既存子会社の藤田グリーン・サービス(同。売上高11億2000万円、営業利益3800万円、純資産4億9200万円)の全株式を譲渡する形となる。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2023年3月1日。

ノジマ<7419>、伊藤忠商事<8001>傘下で携帯販売大手のコネクシオ<9422>をTOBで子会社化

ノジマは22日、携帯販売大手のコネクシオに対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。親会社の伊藤忠商事は所有する全株式60.34%をTOBに応募することで合意。市場の成熟や消費者の買い替えサイクルの長期化など携帯販売を取り巻く事業環境が厳しさを増しているが、経営基盤の共通化による店舗運営やデジタル化投資の効率化、物流・店舗開発の連携などで相乗効果が期待できる判断した。買付代金は最大854億9300万円。コネクシオはTOBに賛同している。

バリュエンスホールディングス<9270>、新車・中古車販売の米自動車を子会社化

バリュエンスホールディングスは、新車・中古車販売、買い取りを手がける米自動車(東京都港区。売上高10億3000万円、営業利益2200万円、純資産7000万円)の株式84%を取得し、子会社化することを決めた。バリュエンスは2021年4月にブランド買取店「なんぼや」で自動車の買い取りを始めた。今回、米自動車を傘下に収め、同社の販路を活用し、買い取った自動車を顧客に直接販売することが可能になる。米自動車は2013年に設立。取得価額は5億1400万円。取得予定日は2023年1月23日。

三光産業<7922>、野菜調理器メーカーのベンリナーを子会社化

三光産業は、野菜調理器(スライサー)メーカーのベンリナー(山口県岩国市。売上高4億900万円、営業利益5330万円、純資産5億7200万円)の全株式を取得し、22日付で子会社化した。成長分野の企業を取り込んでグループの事業規模の拡大につなげるとともに、既存のシール・ラベル印刷事業との相乗効果も見込む。ベンリナーは1955年設立で、世界30カ国で野菜調理器を販売し、海外売上高比率が7割を占める。取得価額は7億6800万円。

佐鳥電機<7420>、電子部品卸販売のインドSM Electronic Technologiesを子会社化

佐鳥電機は、電子部品卸販売のインドSM Electronic Technologies Pvt. Ltd.(カルナータカ州。売上高36億9000万円、経常利益2億1800万円、純資産9億1000万円)の株式25%を追加取得し、子会社化することを決めた。現在25.1%の持ち株比率を50.1%に引き上げるもので、SM Electronic株式の一部は佐鳥電機のシンガポール子会社SINGAPORE SATORI PTE., LTD.の株式を現物出資(第三者割当増資)する形で取得する。取得価額は非公表。取得予定は2023年1月中。

マブチモーター<6592>、小型ポンプメーカーの応研精工を子会社化

マブチモーターは、小型ポンプメーカーの応研精工(東京都稲城市。売上高31億7000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ポンプに関する技術・ノウハウや製品群を取り込み、小型モーター・ポンプ一体でのユニット対応を推し進める。マブチは応研精工にモーターを供給しており、長年、取引関係にある。取得価額は非公表。取得予定は2023年1月下旬。

2022年12月23日

メディキット<7749>、血管内治療用医療機器を開発するBolt Medicalを子会社化

メディキットは、血管内治療用医療機器を開発するBolt Medical(東京都中央区)の株式90.03%を追加取得し、100%子会社化することを決めた。医療機器販売事業の拡大の一環。Boltは2020年8月設立で、脳血管内治療時のリスクやストレスを回避し、より適切な位置にカテーテルを挿入支援する製品を主力とする。取得価額は非公表。取得予定日は2022年12月26日。

サン電子<6736>、情報通信サービスを手がけるEKTechグループを子会社化

サン電子は、マレーシアの情報通信サービス会社EKTech Holdings Sdn. Bhd.の全株式を取得し、子会社化することを決めた。EKTechは持ち株会社で、傘下に携帯電話技術を用いた企業向け無線通信システムを提供するEkTech Communications Sdn. Bhd.(売上高3億3900万円)など3社を持つ。EKTechグループの各種サービスは、サン電子が新規事業として力を入れているIoT(モノのインターネット)・M2M(マシンツーマシン)事業との相乗効果が期待できるほか、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域で事業基盤を確保する狙いもある。取得価額は非公表。取得予定は2023年1月下旬。

川本産業<3604>、包帯メーカーのクロス工業を子会社化

川本産業は、包帯メーカーのクロス工業(兵庫県尼崎市。売上高6億8900万円、営業利益800万円、純資産20億9000万円)の株式66.6%を取得し、子会社化することを決めた。医療消耗品の価格競争力と安定供給体制の強化につなげる狙い。取得価額は9億7800万円。取得予定日は2022年12月28日。

三菱HCキャピタル<8593>、不動産融資子会社のダイヤモンドアセットファイナンスをキーストン・パートナースに譲渡

三菱HCキャピタルは、不動産融資業務などを手がける子会社のダイヤモンドアセットファイナンス(DAF、東京都千代田区。売上高98億2000万円、営業利益19億円、純資産408億円)の全株式を、SBIホールディングス系列の資産運用会社キーストン・パートナース(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。不動産部門の事業見直しの一環。キーストンが持つ企業投資の経験・ノウハウの活用や、新生銀行などSBI傘下の金融機関などとの連携を進めることがDAFの成長につながると判断した。譲渡価額は64億円。譲渡予定日は2023年3月1日。

メイホーホールディングス<7369>、土木工事の三川土建を子会社化

メイホーホールディングスは傘下企業を通じて、土木工事の三川土建(新潟県阿賀町。売上高2億5300万円、営業利益2820万円、純資産1億8700万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。グループの主力事業の一つである建設事業の基盤安定化につなげる。三川土建は1949年に設立し、70年を超える業歴を持つ。取得価額は4億400万円。取得予定日は2023年1月4日。

M&A速報検索

クリア

アクセスランキング

【M&A速報】よく読まれている記事ベスト5