2019年10月28日〜2019年11月1日にM&A newsで取り上げた注目のニュースを厳選してお届けします。
スタンレー電気は、フィリピンで二輪車用ランプを製造するHella―Phil.,Inc.の株式90%を取得し子会社化した。ASEAN(東南アジア諸国)で第二位の人口を擁し、二輪車・自動車ともに安定成長が期待されているフィリンピン市場へ参入する狙い。取得価額は非公表。取得日は2019年10月22日。
カルビーは29日、米国のスナック菓子メーカー、ウォーナック・フード・プロダクツ(カリフォルニア州。売上高45億円)の株式80%を取得し子会社化したと発表した。世界最大のスナック菓子市場である米国での事業を拡大する。取得日は25日付。取得金額は非公表。
アサヒホールディングス(HD)は29日、マッサージチェア最大手で全額出資子会社のフジ医療器(大阪市。売上高182億円、営業利益10億7000万円、純資産41億7000万円)の株式60%を、台湾のフィットネス機器メーカーであるジョンソンヘルステック(台中市)に譲渡することで基本合意したと発表した。ジョンソンはフジ医療器製マッサージチェアの海外販売代理店で、全世界に30の販売子会社、300強の直営店を持つ。フジ医療器を両社の合弁会社とすることで、海外事業の拡大を目指す。譲渡価額は67億円。譲渡予定日は2020年2月上旬。
日信工業は、持ち分法適用関連会社で自動車部品の開発・製造を手がけるヴィオニア日信ブレーキシステムジャパン(横浜市。売上高309億円)、中国VEONEER NISSIN BRAKE SYSTEMS(中山市。売上高138億円)を子会社化することを決議した。スウェーデンの自動車部品メーカーVeoneer(ストックホルム)との合弁を解消し、2社の持ち株比率をいずれも現在の49%から74%に高める。取得価額は両社合計で94億円。
日立製作所とホンダは30日、それぞれの傘下の自動車部品メーカー4社を合併させると発表した。ホンダが筆頭株主となっているケーヒン、ショーワ、日信工業の3社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施して完全子会社化する。そのうえで、日立の全額出資子会社である日立オートモティブシステムズ(茨城県ひたちなか市)が3社を吸収合併する。4社統合により、自動運転や電気自動車など次世代技術「CASE」分野での国際的な競争強化を目指す。
SCSKは30日、ソフト開発やシステム運用管理を主力とするMinoriソリューションズ(東証1部)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表した。現在10.45%の持ち株比率を100%に引き上げ、完全子会社化を目指す。SCSKはMinoriへの出資を機に同社と10年来のパートナー関係にある。子会社化による一体的な運営を実現し、次世代のIT利用環境とされるDX(デジタルトランスフォーメーション)分野での事業基盤を拡充する。
塩野義製薬は30日、バイオ医薬品メーカーのUMNファーマ(マザーズ上場)に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。塩野義は2017年10月にヒト用感染症予防ワクチンなどの共同開発に向けて、UMNファーマと資本・業務提携し、現在31.08%の株式を所有する。従来の関係をさらに発展させ、同社を傘下に取り込み、ワクチン事業参入に必要な創薬基盤の獲得を目指す。
グローバルキッズCOMPANYは、子会社を通じて展開する子育て世代の従業員と保育園とのマッチングサービス「えんマッチ」事業を日本生命保険傘下のライフケアパートナーズ(東京都文京区)に譲渡することを決めた。
ぐるなびは法人向けフードデリバリー事業を、インターネット関連のOMOTENASHI(東京都渋谷区)に会社分割により譲渡することを決議した。中核である飲食店販促支援事業に経営資源を集中するため、周辺事業・サービスについて整理を検討してきた。譲渡価額は5億5000万円。譲渡予定日は2020年1月1日。
アイリックコーポレーションは、新光FPサービス(横浜市)が運営する来店型保険ショップ「保険ラウンジ」2店舗を取得することを決議した。対象店舗はいずれも横浜市内。アイリックは来店型保険ショップ「保険クリニック」を全国203店舗展開している。取得後は「保険クリニック」の直営店として運営する予定。
アインホールディングスは、エステティクス(東京都港区)が運営するメイクアップコスメブランド「DAZZSHOP(ダズショップ)」事業を2019年11月1日付で取得する。取得価額は非公表。
イチネンホールディングスは、浅間製作所(名古屋市。売上高99億3000万円、営業利益△7億600万円、純資産54億6000万円)が営む遊戯機器用部品の製造・販売事業を取得することを決めた。受け皿会社を設立して事業を継承する。イチネンは遊技機部品の製造を手がける子会社イチネンジコー(東京都港区)を持ち、シナジー(相乗効果)を見込んでいる。取得価額は未定。
アエリアは、不動産投資コンサルティング・マッチング事業のインベストオンライン(東京都新宿区。売上高12億3000万円、営業利益△2100万円、純資産7億500万円)の株式80%を取得し子会社化することを決議した。
NSDは、米国の日系企業向けを中心にITシステムの開発・コンサルティングを手がける現地Japan Tech(ニュージャージー州)の全株式を取得し、子会社化した。米での事業成長を加速するのが狙い。Japan Techは1995年に設立。取得価額、取得日は非公表。
アシックスは、カナダFast North Corporation(FNC、オンタリオ州)が運営するレース登録サイト「Race Roster(レースロースター)」事業を取得することを決めた。取得価額は約30億円。取得予定日は2019年11月中。
三光産業は、物流業務や販促品の企画・デザインなどを手がけるGCネクスト(東京都新宿区。売上高15億3000万円、営業利益1450万円、純資産△2690万円)からノベルティ部門を取得することで基本合意した。GCネクストがノベルティ部門を分社して設立する新会社の株式を取得して子会社化する形とする。
アイカ工業は1日、日本政策投資銀行と共同で、メラミン化粧板メーカー大手の米ウィルソナート傘下でタイ、豪州、中国、香港のアジア4カ所にある現地事業会社の全株式を取得し、子会社化すると発表した。アジア・オセアニア地域で新たな生産拠点や販売網を獲得し、海外における建装事業の拡大を目指す。
東証2部上場で建設廃棄物の中間処理を主力とするフジコーは1日、MBO(経営陣による買収)を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。小林直人社長が設立したHOP(千葉県白井市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式(小林社長ら経営陣と親族らが所有する不応募株式22.84%を除く)の取得を目指す。
アイスタディは、カイカ傘下のソフト開発会社である東京テック(東京都目黒区。売上高2億6800万円、営業利益2800万円、純資産4800万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。