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米ベイン、富士ソフトTOBを取りやめ|米KKRとの争奪戦が決着か

2025-02-17

米投資ファンドのベインキャピタルは17日、富士ソフトに対するTOB(株式公開買い付け)を取りやめると発表した。富士ソフト創業者の野沢宏氏と相談のうえ、同社と同社株主の利益も熟慮して検討した結果、買付価格(1株9600円)の引き上げを行わず、TOBを実施しない結論に至ったとしている。

富士ソフトをめぐってはTOBを実施中の米投資ファンドのKKRが2月初めにベインを上回る9850円に買付価格を引き上げた。これを受け、ベインは10日にTOB予告の撤回も選択肢に含め、今後の方針を検討することを明らかにしていた。

KKRは富士ソフトへのTOBを2段階方針で行っており、昨年9月初めに開始した第1回TOBで約34%の株式を取得。11月20日からの第2回TOBは4度延長され、今のところ、期間は2月19日までとなっている。第2回TOBでは買付価格を第1回分の8800円から9451円に引き上げた後、2月4日にさらに9850円まで引き上げた。

この間、ベインは富士ソフト側の同意の有無にかかわらず、1株9600円での対抗TOBを実施するとの方針を示し、1月下旬から2月上旬を開始のめどとしてきた。ベインの撤退に伴い、半年以上に及ぶ富士ソフトをめぐる争奪戦が決着する方向となった。

17日の富士ソフト株の終値は前営業日比39円安の9834円と、KKRが提示した買付価格の範囲に収まる形となった。

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