カタクラは25日、医薬品子会社のトーアエイヨー(東京都中央区)で100人程度の希望退職者を募ると発表した。募集人員は全従業員の4分の1近くにあたる。持続的に安定した収益基盤を構築するためには、さらなる抜本的な組織体制の見直しが必要不可欠と判断した。希望退職者の募集は昨年に続き、前回は募集50人に対して61人の応募があった。
今回の募集対象は勤続3年以上の正社員のほか、契約社員、再雇用社員を含む(生産部、信頼性保証部に所属する従業員は除く)。募集期間は9月17日~10月11日(退職日は11月30日)。所定の退職金に割増金を加算し、再就職支援を行う。
トーアエイヨーは医薬品市場を取り巻く厳しい事業環境に対応し、希少疾病用医薬品の開発や海外展開、自販化体制への切り替えによるコスト削減などの施策を進めてきた。しかし、現在開発中の希少疾病用医薬品の臨床試験の状況などを踏まえ、もう一段の人員適正化に踏み込むことにした。
片倉工業は繊維、医薬品、機械関連、不動産を主力事業とするが、このうち医薬品事業を担うトーアエイヨーには連結従業員の半数にあたる4割強の425人(2023年12月末)が在籍する。
トーアエイヨーは1943年に設立し、循環器用製剤などの医療用医薬品を主力とする。生産拠点は仙台工場(宮城県大和町)、福島工場(福島市)。