ホリイフードサービス＜3077＞をめぐりシティクリエイションホールディングスが対抗TOB

ホリイフードサービスは10日、現在進行中の麻布台1号有限責任事業組合（東京都港区）によるTOBに対し、シティクリエイションホールディングス（東京都板橋区）が同日発表した対抗TOBを検討するための特別委員会を設置すると公表した。シティクリエイションは7月中旬をめどにTOBを実施。既存所有分と合わせてホリイフード株65％を取得し、子会社化を目指す。TOB成立後もホリイフードの東証スタンダード市場への上場は維持する。

麻布台1号のTOBは5月17日～6月13日までの予定で実施。ホリイフードの親会社で昨年7月に東京地裁に破産手続き開始を申請した飲食業のOUNH（東京都新宿区）が所有する52.5％を買付下限としてTOBが進行している。

一方、シティクリエイションはTOB開始後の5月24日からOUNHの破産管財人と接触し、28日にホリイフードからTOBについて検討を行うとの連絡を受領。ホリイフードがシティクリエイションのTOBに賛同または中立である旨の意見表明が行われるなどの一定の前提条件を充足した後で、シティクリエイションがTOBを実施することを決めた。

シティクリエイションの買付額は麻布台1号より18.78％高い1株392円。麻布台1号のTOB公表前の直近取引日である5月16日の終値と同額に設定した。TOBにより最大で368万3300株（所有割合64.97％）取得し、既存所有分と合わせて所有割合65％を目指す。買付下限は297万6800株（所有割合52.50％）。買付上限を超える場合は、超過分の全部または一部の買付けは行わず、下限に満たない場合は全部の買付けを行わない。買付総額は約14億4000万円。公開買付代理人はフィリップ証券を予定。

シティクリエイションは営業代行やマーケティング支援業、ベンチャーキャピタル事業のほか、傘下の企業が飲食コンサルティング事業を展開しており、ホリイフードの飲食店事業との親和性が高いと見込み子会社化を決断した。