アデランス＜8170＞、MBOで株式を非公開化

アデランスは、MBO（経営陣による買収）で株式を非公開化すると発表した。アデランスが手がけるウィッグなどの毛髪関連事業は、新規参入や価格の低下により競争が激化しており、中長期的な視点に立った意思決定を可能にする経営体制を構築するのが狙い。買付予定額は最大226億504万円。アデランスはTOBに賛同している。

買い付けは投資会社のインテグラルが設立した買収目的会社アドヒアレンス（東京都千代田区）が実施する。TOB成立後、アデランスは上場廃止となる見通し。その後、アデランスを存続会社、アドヒアレンスを消滅会社とする合併を実施。アデランス創業者で会長兼社長の根本信男氏と副社長の津村佳宏氏は、合併会社に対して合計約50.1％出資することを予定している。

買付価格は1株につき620円で、TOB公表前営業日の終値483円に対して28.36％のプレミアムを加えた。買付予定数は3645万9753株で、下限は所有割合47.18％にあたる1953万2800株に設定した。

買付期間は2016年10月17日～11月29日。決済の開始日は12月6日。公開買付代理人はみずほ証券。

アデランスは1969年設立。国内男性向けオーダーメイドウィッグの「アデランス」、女性向けオーダーメイドウィッグの「レディスアデランス」、女性向けレディメイドウィッグの「フォンテーヌ」などのブランドを展開している。1985年に株式を店頭登録、1987年に東証2部に上場し、1997年から東証1部。