1週間のM&A速報まとめ（2024年8月26日〜2024年8月30日）

2024年8月26日

美樹工業＜1718＞、建築工事のヒョウ工務店を子会社化

美樹工業は、神戸市内を中心に建築工事を手がけるヒョウ工務店（神戸市。売上高10億4000万円、営業利益5390万円、純資産4億1200万円）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。技術者と協力施工会社の相互活用による受注拡大や競争力向上につなげる狙い。ヒョウ工務店は2001年設立。美樹工業は兵庫県を基盤とする地場ゼネコン（総合建設会社）。取得価額は非公表。取得予定日は2024年8月29日。

じげん＜3679＞、買取価格比較サイト「ヒカカク！」運営のヒカカクを子会社化

じげんは、腕時計やブランド品、スマートフォンなどの買取価格比較サイト「ヒカカク！」を運営するヒカカク（東京都渋谷区。売上高3億3100万円、営業利益1億200万円）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。新規領域と位置付けるリユース（中古品）市場での展開を拡大する狙い。中古品買取業者に対する新たなサービスの提供や、リフォーム事業のユーザーからの不用品買い取り、中古車輸出事業との連携などを想定している。取得価額は3億9400万円。取得予定日は2024年10月1日。同日付でヒカカクを吸収合併する。

ワコールホールディングス＜3591＞、子会社が運営する福岡工場を補正下着など製造のリライエンスに譲渡

ワコールホールディングスは26日、製造子会社のワコールマニュファクチャリングジャパン（WMJ、長崎県雲仙市）が国内に持つ5工場のうち福岡工場（福岡県久留米市）を、補正下着などを製造するリライエンス（富山県氷見市）に譲渡すると発表した。昨年11月に策定した抜本的な構造改革の一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2025年1月1日。

キムラタン＜8107＞、不動産販売・賃貸のイストなどグループ3社を子会社化

キムラタンは、不動産販売・賃貸のイスト（仙台市。売上高11億円、営業利益2100万円、純資産1億5400万円）を中心とするイストグループ3社の全株式を取得し、子会社化することを決めた。事業構造改革として、ベビー・子供服事業を縮小する一方、経営の第2の柱に不動産事業を育成しており、その一環。取得価額は2億7800万円。取得予定日は2024年8月30日。

ナルミヤ・インターナショナル＜9275＞、子供服企画・製造のKPを子会社化

ナルミヤ・インターナショナルは、子供服企画・製造のKP（東京都港区。売上高8億9600万円、当期純利益1億2700万円、純資産2億7700万円）が実施する第三者割当増資を引き受けて子会社化することを決めた。テイストや顧客ターゲットの異なる新たなブランド群を取り込み、主力の子供服市場におけるシェア拡大につなげる。KPは1971年設立で、ベーシックなヨーロピアンカジュアルをベースとした「KP」「KP BOY」「trois lapins」「KP DECO」の4ブランドを展開する。取得価額は2億3000万円。取得予定日は2024年11月7日。

ジオリーブグループ＜3157＞、プレカット加工・建築資材販売などの「ひらいホールディングス」を子会社化

ジオリーブグループは、木材のプレカット加工や建築資材販売、不動産、戸建住宅建築などの住関連事業を展開するひらいホールディングス（千葉県市原市。売上高141億円、営業利益2億2200万円、純資産60億2000万円）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。千葉エリアでの事業基盤を強化する狙い。ジオリーブは住宅資材販売、住宅建築、リフォーム工事などを主力事業としている。取得価額は非公表。取得予定日は2024年11月1日。

ファースト住建＜8917＞、注文住宅事業のKHC＜1451＞をTOBで子会社化

ファースト住建は26日、注文住宅事業のKHCに対して完全子会社化を目的にTOB（株式公開買い付け）を行うと発表した。近畿圏での住宅事業の基盤拡大が狙い。両社はいずれも近畿圏を地盤とするが、ファースト住建は建売住宅、KHCは注文住宅を主力とし、直接的な競合関係がなく、相互補完が見込めると判断した。買付代金は最大45億2100万円。

2024年8月27日

ポールトゥウィンホールディングス＜3657＞、米国ゴーストパンチからゲーム開発アウトソーシングサービス事業を取得

ポールトゥウィンホールディングスは27日、米国子会社のPTWアメリカ（カリフォルニア州）を通じて、米国ゴーストパンチゲームズ（フロリダ州）からゲーム開発に関わるアウトソーシングサービス事業（売上高9億8900万円）を取得すると発表した。海外事業の強化が狙い。取得価額は1315万ドル（約19億600万円）。取得予定日は2024年9月1日。

エーアンドエーマテリアル＜5391＞、日本製紙＜3863＞系建材用化粧板メーカーの大昭和ユニボードを子会社化

エーアンドエーマテリアルは27日、日本製紙の完全子会社で建材用化粧板メーカーの大昭和ユニボード（宮城県岩沼市。売上高19億2000万円、営業利益1億3100万円、純資産14億6000万円）の全株式を取得し、子会社化すると発表した。持続的成長に向けた事業領域の拡大が狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月1日。

ポールトゥウィンホールディングス＜3657＞、DMM.comからステージ事業を取得

ポールトゥウィンホールディングスは傘下企業HIKE（東京都新宿区）を通じて、動画配信や電子書籍などを手がけるDMM.com（東京都港区）からステージ（舞台）事業を会社分割の手続きで取得することを決めた。グループにおけるステージ事業の強化が狙い。DMM.comが運営するエンターテインメントレーベル「DMM STAGE」は2.5次元作品（漫画やアニメの舞台化）などの舞台制作を行い、質の高い舞台、ライブ、映像作品などに定評がある。対象事業（直近売上高4億3800万円）の取得は2024年12月1日と翌25年12月1日の2回に分けて行われる。取得価額は各回1円。

2024年8月28日

ODKソリューションズ＜3839＞、大学生向け就活塾運営のNINJAPANを子会社化

ODKソリューションズは、大学生向け就活塾「Abuild就活」を展開するNINJAPAN（東京都新宿区。売上高3億3300万円、営業利益200万円、純資産1800万円）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。ODKが運営する大学受験ポータルサイト「UCARO」とのサービス融合を進め、若者層向けビジネスの拡大につなげる。具体的には受験生から就活期間の体験、社会人としての活躍などの実績をデジタルバッジ（オンライン上で発行される証明）として記録・解析し、一人一人に最適化されたキャリア支援サービスの提供を目指す。NINJAPANは2020年設立。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月2日。

トリドリ＜9337＞、chipperからEC支援事業を取得

トリドリは、chipper（東京都品川区）がEC（電子商取引）支援事業を会社分割して設立する新会社のblends（東京都渋谷区）の株式70％を取得し、子会社化することを決めた。中堅・大手企業を対象とするマーケティングパートナー領域の強化が狙い。EC分野のマーケティング手段としてはSNS利用が主流となっており、トリドリが強みとするインフルエンサーマーケティングとの親和性が高く、相乗効果が期待できると判断した。取得価額は1億4500万円。取得予定日は2024年10月1日。

アクリート＜4395＞、マーケティングサービスのズノー・メディアソリューションを子会社化

アクリートは、マーケティングサービスのズノー・メディアソリューション（東京都中央区。売上高2億2800万円、営業利益△1500万円、純資産2000万円）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。新たな収益源として想定するソリューション事業の展開につなげる狙い。主力のSMS（ショートメッセージサービス）事業との相乗効果も見込む。ズノー・メディアソリューションは2013年設立で、インターネット広告やSEO（検索エンジン最適化）、リスティング広告（検索連動型広告）、Webサイト制作などで実績を積んできた。取得価額、取得予定日は非公表。

オートバックスセブン＜9832＞、電気設備工事のパワーコントロールテクニックを傘下に持つPCTホールディングスを子会社化

オートバックスセブンはグループ企業を通じて、電気設備工事のパワーコントロールテクニック（群馬県桐生市）を傘下に持つPCTホールディングス（東京都港区）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。拡大が見込まれる自宅用EV（電気自動車）充電器などの据え付け工事への対応力を強化する狙い。パワーコントロールテクニックは1993年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月1日。

リゾートトラスト＜4681＞、フレアス＜7062＞から訪問看護ステーション事業の一部を取得

リゾートトラストは傘下企業を通じて、フレアスから訪問看護ステーション事業の一部を取得することを決めた。シニアライフ事業の拡大の一環。取得するのは「フレアス訪問看護ステーションおりおん」（東京・北青山）など東京都心にある3施設。取得価額は非公表。取得予定日は2024年11月1日。

オンワードホールディングス＜8016＞、カジュアル衣料品「WEGO」のウィゴーを子会社化

オンワードホールディングスは、カジュアル衣料品「WEGO」を展開するウィゴー（東京都港区。売上高283億円、営業利益△4400万円、純資産5億3100万円）の株式79.73％を追加取得し、完全子会社化することを決めた。2023年5月にウィゴーとの資本業務提携に伴い20.27％を出資し、同社の事業再生を支援してきた。ウィゴーの2025年2月期業績は5期ぶりに営業黒字に転換する見込みという。取得価額は5億円。取得予定日は2024年9月27日。

2024年8月29日

ASAHI EITOホールディングス＜5341＞、輸入家具・オフィス家具販売子会社のチャミ・コーポレーションを同社社長に譲渡

ASAHI EITOホールディングスは、輸入家具やオフィス家具を販売する子会社のチャミ・コーポレーション（東京都大田区。売上高2億300万円、営業利益409万円、純資産3150万円）の全保有株式50.82％を、同社社長の瀧尾享治氏に譲渡することを決めた。2022年9月、事業の多様化を目的に第三者割当増資の引き受けを通じてチャミを傘下に収め、衛生陶器の共同販売を行ってきたが、グループの中長期的な事業戦略の方向性や、チャミの今後の発展を考慮した結果、グループから切り離すことが望ましいと判断した。譲渡価額は1300万円。譲渡予定日は2024年8月30日。

ツナググループ・ホールディングス＜6551＞、雇用・労働ニュース配信のアドバンスニュースを子会社化

ツナググループ・ホールディングスは、インターネットで雇用・労働政策に特化したニュースを配信するアドバンスニュース（東京都港区。売上高3780万円、営業利益△811万円、純資産△53万円）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。ツナググループはサービス業・飲食・小売業を対象とするアルバイトの採用代行を主力とし、近年、製造・医療介護などにも事業範囲を拡大しており、関連する労務情報へのニーズは高いと判断した。アドバンスニュースは2010年に設立し、労政ジャーナリストの大野博司氏が全額を出資する。取得価額は2000万円。取得予定日は2024年10月1日。

アルプスアルパイン＜6770＞、パワーインダクター事業を台湾デルタ・エレクトロニクスの日本法人に譲渡

アルプスアルパインはパワーインダクター（電源系統で使われるコイル）事業を、電子部品メーカーの台湾デルタ・エレクトロニクス（台北市）の日本法人であるデルタ電子（東京都港区）に譲渡することを決めた。注力事業と非注力事業の選別を行った結果という。当該事業の直近業績は売上高29億8000万円、営業利益2億7400万円。譲渡価額は約103億円。2025年1月初旬に譲渡完了を見込む。

2024年8月30日

QLSホールディングス＜7075＞、VISIONARYから千葉県市川市の認可保育所3施設を取得

QLSホールディングスは、保育事業のVISIONARY（札幌市）が千葉県市川市で運営する3つの認可保育所「ゆめの木保育園」を取得すること決めた。関東でのサービスエリア拡大が狙い。QLSは傘下のクリオス（大阪市）を通じて、東京、横浜、大阪を中心に「クリオスキッズ」の名称で25以上の保育所を展開している。価額は非公表。取得予定日は2024年9月1日。

NITTAN＜6493＞、機械加工・表面処理業の恵那金属製作所を子会社化

NITTANは、機械加工や表面処理を手がける恵那金属製作所（岐阜県中津川市）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。NITTANは2030年に向けた中長期ビジョンで、eEV（自動車の電動化）やFCV（燃料電池車）などの次世代分野で新事業の育成を打ち出しており、その一環。恵那金属は1946年に創業し、切削材を用いた耐熱鋳鋼タービンハウジング（過給機の中心部品）では世界トップクラスの加工能力を持つという。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月2日。

アドバネクス＜5998＞、異形線メーカーのベアー技研を子会社化

アドバネクスは、異形線メーカーのベアー技研（神奈川県綾瀬市。売上高9800万円、営業利益600万円、純資産3900万円）の全株式を取得し、30日付で子会社化した。ベアー技研は1985年設立で、アドバネクスの主力製品の一つであるコイルスレッド（雌ねじの補強・補修に用いる締結部品）の材料を供給している。国内外に同等のメーカーが少なく、対象会社の経営継続性がコイルスレッド事業のリスクになっていたことから、グループに迎えることにした。取得価額は非公表。

REVOLUTION＜8894＞、投資型クラウドファンディング事業のWeCapitalを子会社化

REVOLUTIONは、投資型クラウドファンディング事業を手がけるWeCapital（東京都港区。売上高22万2000円、営業利益△5億6100万円、純資産8億2000万円）を株式交付の手続きで過半数以上の株式を取得し、子会社化することを決めた。経営立て直しの中核と位置付ける不動産事業領域の拡大につなげる狙い。WeCapitalは2013年設立で、傘下に不動産クラウドファンディング事業のヤマワケエステート（大阪市）のほか、貸金業のヤマワケレンディング（東京都港区）、美術作品の売買・賃貸やギャラリー運営のヤマワケアート（同）を抱える。取得予定日は2024年10月11日。

サイバーセキュリティクラウド＜4493＞、スタートアップテクノロジーからシステム受託開発事業を取得

サイバーセキュリティクラウドは、Webエンジニア教育事業などを手がけるスタートアップテクノロジー（東京都渋谷区）からシステム受託開発事業を取得することを決めた。主力とするサイバーセキュリティー事業における自社プロダクトの開発強化などにつなげる狙い。事業取得にあたり、受け皿会社としてジェネレーティブテクノロジー（東京都品川区）を設立する。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月1日。

極東貿易＜8093＞、船舶補修部品などの専門商社ウエルストンを子会社化

極東貿易は傘下企業を通じて、船舶補修部品の輸出や国内卸を主体とする専門商社のウエルストン（東京都世田谷区。売上高21億1000万円、営業利益1億9500万円、純資産3億4800万円）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。事業多角化の一環として、船舶補修部品の取り扱いに新規参入する。ウエルストンは2002年設立で、東南アジアを中心に海外の顧客を多数持ち、拡大が続く船舶のメンテナンス需要を取り込んで事業展開を進めている。取得価額は非公表。取得予定日は2024年11月1日。

極東貿易＜8093＞、合成樹脂原材料などの専門商社「三幸商会」を子会社化

極東貿易は、合成樹脂原材料や溶射材を取り扱う専門商社の三幸商会（名古屋市。売上高139億円、営業利益7700万円、純資産57億6000万円＝子会社との単純合算）の全株式を取得し、子会社化することを決めた。取り扱い商材と商圏の拡大を通じて、グループの収益力強化につなげる。三幸商会は1957年設立で、自動車部品・電化製品や半導体関連など幅広い産業分野を顧客対象とし、中国、香港、タイ、ベトナムなどに海外拠点を持つ。取得価額は39億4000万円。取得予定日は2024年10月1日。

佐藤商事＜8065＞、鋼材・非鉄金属加工などを手がける子会社のエヌケーテックを高洋電機に譲渡

佐藤商事は、鋼材・非鉄金属加工や金型治具製造を手がける子会社のエヌケーテック（さいたま市）の株式90％を、機械部品切削加工の高洋電機（三重県玉城町）に30日付で譲渡した。グループにおける事業ポートフォリオ見直しの一環。佐藤商事は残る10％の株式を引き続き保有する。エヌケーテックは1960年設立。同社の新潟工場（新潟県燕市）については佐藤商事が新設したエヌケーテック新潟（同）が引き継いだ。譲渡価額は非公表。

フュートレック＜2468＞、テレビ番組制作などの子会社メディアジャパンをイヴレスに譲渡

フュートレックは、テレビ番組制作や企業向けプロモーション用映像などを手がける子会社のメディアジャパン（東京都千代田区。売上高1億1400万円、営業利益△1860万円、純資産1億900万円）の全株式を、情報セキュリティーコンサルティングのイヴレス（大阪市）に譲渡することを決めた。フュートレックは音声認識ソリューション、デジタルマーケティングを中核事業とするが、グループ内でメディアジャパンとの相乗効果が見いだせず、メディアジャパン自体の業績も低迷していた。譲渡価額は1億1200万円。譲渡予定日は2024年9月4日。

デザインワン・ジャパン＜6048＞、広告子会社のDEECHを経営陣に譲渡

デザインワン・ジャパンは、ポスティングを軸にエリアマーケティングに特化した広告子会社のDEECH（東京都新宿区。売上高3億7700万円、営業利益△2030万円、純資産△3240万円）の株式86％を、30日付で同社社長の小菅義和氏ら経営陣に譲渡した。2021年5月、DEECH（旧アマネクコミュニケーションズ）を傘下に収めたが、グループ内で相乗効果を発揮することが難しく、グループの今後目指す方向性とも相違が見られる状況にあったという。デザインワンは国内最大級の口コミ店舗検索サイト「エキテン」を運営し、個々の商圏に応じたポスティングによる集客手段の提供など新たなサービスの展開を想定していた。譲渡価額は5050万円。

GENDA＜9166＞、マタハリーエンターテイメントから茨城県のアミューズメント施設1店舗を取得

GENDAは、マタハリーエンターテイメント（川崎市）から会社分割によりアミューズメント施設1店舗（茨城県つくば市）を取得することを決めた。主力事業であるアミューズメント施設の店舗網拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2024年10月10日。取得後、「GiGOトナリエクレオつくば（仮称）」としてオープンする予定。