米投資ファンドのKKRは9日、富士ソフトに実施中の第2回TOB(株式公開買い付け)について、1月9日までとしていた買付期間を1月24日まで10営業日延長すると発表した。買付期間の延長は2度目。1株9451円とする買付価格は変更していない。
富士ソフトをめぐっては米投資ファンドのベインキャピタルがKKRのTOBが撤回もしくは不成立となれば、会社側の賛同がなくともKKRを上回る1株9600円でTOBを始める方針を示している。これに対し、KKRは第2回が成立しなかった場合でも、「富士ソフトの非公開化を断念する予定はなく、同じ買付価格で新たなTOBを実施する」としている。
9日の富士ソフト株の終値は9790円で、KKR、ベインの買付価格をいずれも上回る高値圏で推移している。
KKRは富士ソフトへのTOBを2段階方針で行っており、昨年11月上旬に終了した第1回TOBで約34%の株式を取得した。11月20日に始まった第2回TOBでは買付価格を第1回分の8800円から9451円に引き上げ、TOB成立の条件とする買付予定数の下限を所有割合19.25%にあたる約1213万株に設定した。