ダブルクリックは、インターネットのバナー広告などを配信管理するソフトウエアサービス(DART)事業を米国のグーグルに譲渡することを決議した。ダブルクリックは親会社であるトランスコスモスと合併する予定で、合併後にトランスコスモスが事業を譲渡する。対象事業の直近売上高は5億9700万円。
DARTはインターネットのバナー広告の一元管理や、広告をクリックしたユーザーの分析ができるソフトウエアサービス。ダブルクリックは米ダブルクリック本社と日本国内における独占的ライセンス契約により、1997年からDART事業を展開してきた。しかし2008年にグーグルが米ダブルクリックを買収し、日本法人であるダブルクリックはグーグルから競業避止義務契約に違反していると裁判所に訴えられていた。
ダブルクリックはこのような一連の係争がDART事業に与える悪影響などを総合的に判断し、グーグルからへの譲渡を決めた。
譲渡価額は約40億4000万円。譲渡予定日は2010年3月31日。