総合物流会社の丸全昭和運輸は、日東富士製粉傘下で同社の原料・製品の輸送を担う日東富士運輸(東京都大田区)を子会社化し、より付加価値の高い物流サービスの提供や製粉業界での物流の効率化を図る。日東富士製粉は物流事業を丸全昭和運輸との合弁事業とすることで、物流機能の強化につなげる狙い。日東富士運輸は売上高20億4000万円、営業利益4000万円、純資産8億4900万円(2025年3月期)。
バルコスは欧州テイストのバッグ・財布を主力商品とする。靴下など繊維製品の製造・卸売りを手がける藤本コーポレーション(北九州市)を子会社化することで、ファッションアイテムを補完し、グループ全体の事業基盤強化と成長につなげる狙い。藤本コーポレーションは売上高6億3700万円、営業利益1億3500万円、純資産2億9600万円(2025年3月期)。
学習塾や介護施設の運営を手がける京進は、兵庫県尼崎市で介護関連施設を6施設運営するリンクハート(兵庫県尼崎市)を子会社化することで、介護事業の基盤強化・拡大を図る。リンクハートは売上高9億300万円、営業利益3800万円、純資産8400万円(2025年5月期)。
ヒロタグループホールディングスは「洋菓子のヒロタ」などのスイーツ小売店を展開する。2018年に和菓子・餅菓子製造販売のあわ家惣兵衛(東京都練馬区)を子会社化したが、原材料費や光熱費の高騰などで業績が悪化しており、事業ポートフォリオ見直しの一環で同社を手放すことにした。あわ家惣兵衛は売上高2億6100万円、営業利益△3000万円、純資産△5200万円(2025年3月期)。譲渡先はあわ家惣兵衛社長の佐藤公明氏。
スーパーバリューは、親会社のOICグループからのTOB(株式公開買い付け)を受け入れ、株式を非上場化する。OICグループは傘下の事業会社にて食品スーパー(SM)「ロピア」などを運営しており、SM事業のエリア拡大を展開する中、埼玉県、東京都を中心に店舗を展開しているスーパーバリューとの連携の可能性に着目し、2022年2月、当時の議決権の3分の1にあたる株式を取得。2度にわたる第三者割当増資の引受けを経て、現在、65.24%の株式を所有している。
ノーリツは高付加価値商品と環境配慮型商品による稼ぐ力の強化を進めており、そのための施策の一環。従来から同社の温水空調分野の基幹部品供給を担い、高い技術力を有する荻原製作所(長野県伊那市)を子会社化することで、垂直統合による収益力の強化、品質管理体制の向上、安定的な供給体制を確立できると判断した。
輸入車販売業のウイルプラスホールディングスは、自動車販売業の和幸モトーレン(埼玉県越谷市)から埼玉県内のBMW正規ディーラー3店舗を取得し、同県に進出する。既存顧客基盤を承継することで、サービスや保険事業の拡充を図る。
アマゾンなどのEC(電子商取引)業者向けに庫内作業代行や拠点間輸送、宅配などのサービスを提供するファイズホールディングスは、家電品の配達、設置工事を手がける誠ノ真(埼玉県八潮市)を完全子会社化することで、配送の稼働率向上や首都圏での組立設置配送サービス提供などの相乗効果を見込む。
都内を中心に認可保育所を展開するグローバルキッズCOMPANYは、子会社のグローバルキッズ(東京都千代田区)が運営する横浜市小規模保育事業1施設を、社会福祉法人すくすくどろんこの会(千葉県印西市)に譲渡することで、中長期的に堅調な収支が見込まれる保育所に経営資源を集中し、経営の効率化を図る。
MUSCAT GROUPは美容用品ブランドを展開。「Fujiko」「b idol」などの化粧品ブランドを展開する、かならぼ(東京都渋谷区)を完全子会社化することでブランドポートフォリオを拡充し、収益基盤の強化と成長機会の獲得につなげる。
地図・ガイドブック出版やWebメディア運営を手がける昭文社ホールディングスは、BEASTAR(大阪市)を子会社化し、デジタルメディア関連事業を強化する。BEASTARはInstagramやYouTubeなどのSNSコンサルティングや運用代行、デジタルマーケティングを手がけ、とくに若年層向けのコンテンツ制作ノウハウに強みを持つ。同社は売上高3億2700万円、営業利益3000万円、純資産5000万円(2025年1月期)。
ピクスタは画像素材販売サイト「PIXTA」や出張撮影サービス「fotowa」を運営。SNSを活用した体験型ワークショップの企画・運営を手がけるYASUMI WORKS(名古屋市)を子会社化し、若年層向けのマーケティング力や事業開発ノウハウを取り込む。また、オンライン偏重の事業ポートフォリオを補完し、AI(人工知能)技術の影響を受けにくい安定した収益基盤の構築につなげる狙いもある。YASUMI WORKSは売上高963万円、営業利益299万円、純資産341万円(2024年10月期)。
サイバーリンクスは食品流通業者や官公庁向けにクラウド型システムを提供。イクシーズラボ(東京都江東区)のAI(人工知能)を使ったチャットボット機能を自治体向け文書管理システムに取り込み、文書検索の効率化やサービスの質向上につなげる。イクシーズラボはパチスロ大手のユニバーサルエンターテインメントの子会社で、売上高1億6100万円、営業利益△35万1000円、純資産△1億900万円(2025年3月期)。
制御・計測機器メーカーのニレコは、画像処理技術などを用いた検査機事業と光学技術を活用したオプティクス事業を今後の成長の柱と位置付けており、その事業拡大の一環として計測機器・光学結晶の製造販売を手がける応用光研工業(東京都福生市)を子会社化する。技術面や販路、製造過程などさまざまな側面で相乗効果が見込めると判断した。応用光研工業は売上高13億7000万円、営業利益4300万円、純資産9億4800万円(2025年3月期)。
全国で動物病院を運営するWOLVES HANDは、関東地方で動物病院を2院運営するヒルズ(水戸市)を子会社化することで、収益基盤の強化につなげる。ヒルズは水戸市で「おかにわ動物病院」、横浜市で「横浜ねこ動物病院」を運営しており、グループ内の同エリアの病院との連携強化を見込んでいる。同社は売上高1億3700万円、営業利益△455万円、純資産1230万円(2024年9月期)。