銀行はどうやってつくるのか。行名変更や合併によって新たに発足した銀行を除き、銀行のつくり方を体現して見せた最も新しい地銀が北九州銀行だ。同行ホームページのプロフィールには「北九州銀行は、山口銀行の九州域内の店舗を引き継ぎ、平成23年10月、新たに営業を開始した、北九州市に本店を置く唯一の地方銀行です。」と簡潔平易に示されている。
ここからわかるのは、2011年10月に山口銀行の九州域内の店舗を引き継いで設立した、ということ。そのつくり方を少し詳しく見ておきたい...
新潟県の第二地銀である大光銀行。2019年6月、約40年ぶりに生え抜きの頭取が就任した。過去の呪縛から解かれたような就任。それほどに、創業から1980年頃まで長く続いた創業者一族の経営支配は、功罪相半ばするものだったのかもしれない。
第二地銀の源流は小さな無尽組織に始まり、やがて地域で力をつけ、相互銀行法の制定(1951年5月)に伴い相互銀行となった。さらに昭和から平成の転換期に進んだ相互銀行法の廃止(1992年6月)を受け、普通銀行への転換が進み、地域 “二番手”の普通銀行になっていく。これがオーソドクスなスタイルだ。
鹿児島市内に本社を置く南日本銀行は、県内はもちろんのこと、熊本県や宮崎県、さらに福岡県に店舗を構え、さらに東京都に東京支店を置いている。東京支店はA T Mを持たない、いわゆる空中店舗だが、九州における第二地銀協会加盟行のなかで唯一、東京に支店を置く第二地銀だ。