トップ > ビジネスと経済 > 政治・経済 >ウクライナの「敵基地攻撃能力」が米国に封じられた理由

ウクライナの「敵基地攻撃能力」が米国に封じられた理由

※この記事は公開から1年以上経っています。
alt
すでにロシア軍による侵攻から1年近く経ったが、ウクライナ軍は敵基地への攻撃を事実上封じられている(Photo By Reuters)

「抑止力」以外に使いみちがない日本の敵基地攻撃能力

そうなると日本での「敵基地攻撃能力」の実効性も怪しくなる。米国は自国製の兵器を売り込めるとあって「抑止力」としての敵基地攻撃能力の整備は認めているが、いざ「有事」となった場合には日本の独自判断による他国への攻撃を許さないだろう。

日本政府が米国に敵基地攻撃を打診したところで、世界第2位の経済大国で米国としては最大の貿易相手国である中国本土の敵基地攻撃には消極的になるはずだ。それどころか北朝鮮に対してすら、日本による基地攻撃を認めない可能性すらある。金正恩最高指導者の号令一つで暴走しかねない北朝鮮軍による核兵器の使用を懸念するからだ。

実際にロシア軍から1年近く本土侵略を受けているウクライナに対してですら、米国は敵基地攻撃を牽制した。日本が「敵基地攻撃能力」を利用できるのは、米国が本格的な参戦を決意し、その「補完戦力」として利用される時だけだろう。

文:M&A Online編集部

関連記事はこちら
ビジネス ゼレンスキー大統領はウクライナ軍の「暴走」を止められるか?
支援疲れ?米軍上層部がウクライナに「ロシアとの和平」勧告

NEXT STORY

マンU売却検討で英富豪が名乗り、ベッカム氏も参加か

ロイター・ニュース・アンド・メディア・ジャパン
| 2022/11/29
2022.11.29

マスク氏のツイッター買収、米中間選挙巡る誤情報拡散懸念も

ロイター・ニュース・アンド・メディア・ジャパン
| 2022/10/31
2022.10.31