【業界最前線ブログ】「介護・医療の現場」(2)-MTPC代表 酒詰和幸氏

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訪問看護ステーションの売却

 今回は「訪問看護ステーションの売却」についてお話をさせていただきます。訪問看護ステーションのM&Aにおいて、買収のみならず、売却希望のお問い合わせもいただいております。その際に「いくらで売れるの?」と問い合わせがくる場合があります。感覚値でお話させていただくことはできますが、それは買い手(買収希望先)があることですので一概に言うことはできません。

 訪問看護ステーションのM&Aでは、しっかりとした調査をしています。例えば、負債を隠そうと思っても隠せません。通常、BS、PLは売却の意思表明をした段階で提出していただきます。

 売却の流れの中で、「バリュエーション」という企業価値を算定するプロセスがあります。当然ながら、算定された価格で売却されるとはお約束できるものではなく、だいたいこれくらいの価格であれば買収を希望する事業者が現れるかもしれないという金額(相場)です。さらにはDD(デューデリジェンス)を行い、専門家(公認会計士、弁護士など)に依頼して対象物件の調査を行います。

 M&Aでは「会社」や「事業」は商品です。できる限り希望価額で売却したいと誰しもが思うことでしょう。より良い価格で売却するために、しっかりとプラス材料をアピールしなくてはなりません。そのため、材料を正しくご提供いただくことも重要になります。

※本記事は、酒詰和幸氏の許可を得てブログより引用、一部内容をM&A Onlineにて編集して公開しております。

文:MTPC代表 酒詰和幸/編集:M&A Online編集部

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