「ナメクジ告発」で大阪王将に契約を打ち切られたFCはどんな会社

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「ナメクジ告発」でFC2店舗が契約解除で閉店に追い込まれた(写真はイメージ)

関係者のツイッター投稿によりナメクジなどの害虫発生が明らかになった問題で、イートアンドホールディングス<2882>傘下の大阪王将(大阪府枚方市)は、この店舗を営業していたファイブエム商事(宮城県石巻市)とのフランチャイズ(FC)契約を打ち切った。信用保持義務違反があったのが理由という。

大阪王将以外にも大戸屋、東京で「太陽のトマト麺」も

ファイブエム商事は1992年9月の設立、資本金700万円の有限会社だ。本拠地は仙台市で、宮城県内を中心に飲食店や書籍、衣料品、宝飾品、ビデオ、ゲームソフト、コンパクトディスク(CD)のレンタルおよび販売、古物の売買およびその受委託事業、美容室の経営、不動産の売買・賃貸借およびその仲介、子供服買い取り・販売などを手がけている。

飲食店では契約解除となった大阪王将のほか、同じく大阪王将が運営する「太陽のトマト麺」を東京都豊島区で1店舗、大戸屋ホールディングス<2705>の「大戸屋ごはん処」を仙台市で3店舗、C-United(東京都港区)の「珈琲館」を福島県いわき市で1店舗、それぞれFC営業している。

大阪王将はツイッター投稿があった3日後の7月27日に「湿気の多い季節に外部からの侵入があったと店から報告があった」と発表。仙台市保健所も店舗調査に入ったが、ナメクジは確認されなかったという。

同じ大阪王将系列の「太陽のトマト麺」のFC店舗は営業を継続していることから、ファイブエム商事のFC店舗のうち衛生管理上の問題があったのは「大阪王将」の1店舗(契約解除は2店舗)だけだったとみられる。

ファイブエム商事は大阪王将FC店の閉店告知で「当社では所轄保健所からのこの度のご指摘を真摯に受け止め、改善対応につきましては、当社運営の他業種における、よりよい衛生環境管理へ繋げてまいります」と自社で運営する他FC店舗などでの再発防止を約束した。

今回の契約解除に伴う閉店で、仙台市内に3店舗あった「大阪王将 」はテイザンフーズ(仙台市)がFC運営する仙台南吉成店のみとなる。東北地方最大の都市だけに、これからの大阪王将のFC出店の行方が気になるところだ。

文:M&A Online編集部

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