​レオパレスとユニゾに活発な動き 前澤氏は10回以上提出「2019年の大量保有報告書」 

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2019年(1月1日-12月24日)の大量保有報告書の提出状況を振り返ると、施工不良問題を抱えるレオパレス21<8848>と、不動産、ホテル業のユニゾホールディングス(HD)<3258>の2社を巡り活発な動きが見られた。

目まぐるしい動きとなったレオパレス

レオパレス21は2018年4月に、同社が手がけた集合住宅で施工不良があったと発表。その後調査を進め、2019年2月7日と5月29日に、全国で1000棟を超える物件で施工不良があったとの調査結果を公表した。

大量保有報告書については2019年2月から動きが活発になった。英国の投資ファンド・オデイ・アセット・マネジメントが2月に3度買い増し保有割合を11.04%に高めたほか、野村證券が新規保有し保有割合を5.47%とした。

その一方で、タイヨウ・ファンド・マネッジメント・カンパニー・エルエルシーとブラックロック・ジャパンが、それぞれ保有割合を引き下げた。

3月、4月も動きは活発で、オデイ、野村證券、モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル・ピーエルシーによる活発な売り買いがあった。

5月には旧村上ファンド系のレノが加わり、5月14日に6.24%を新規保有したあと、5度買い増し、保有割合を一気に16.17%まで高めたほか、オデイも2度買い増し、保有割合を15.62%に高めた。

6月に入るとレノとオデイの動きがとまる一方、新たなプレーヤーとして英国のモルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル・ピーエルシーが、米国のモルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・エルエルシーと共同で新規に8.15%を保有した。

8月に入るとさらに新たなプレーヤーが2社増えたものの、その後は動きがやや沈静化。売り買いが交錯する中12月にはレノが4度買い増し、保有割合を14.45%に高めるなど、目まぐるしい動きとなった。

ユニゾは従業員による買収で非上場に

一方、ユニゾホールディングス(HD)については、旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)<9603>がユニゾ株の45%保有を目的に実施したTOB株式公開買い付け)が不成立に終わった8月から動きが活発化した。

HISのあと、米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループが新たなTOBによる買い付けを10月1日まで行う中、エリオット・インターナショナル・エルピー、いちごアセットマネジメント・インタ-ナショナル・ピ-ティ-イ-・リミテッド、野村證券の3社が新規に株式を保有。その後エリオットは4度買い増し、翌月の9月にも3度買い増した。

その後は大きな動きは見られないものの、ユニゾHDを巡ってはフォートレスがTOB期間を9度延長し、2020年1月8日まで買い付けを行っているほか、10月に米投資ファンドのブラックストーンがユニゾHDとの合意を条件にTOBを提案し、現在もTOBの実施について検討を行なっている。

ユニゾHDが11月24日に公表した資料によると、ユニゾHDはフォートレス、ブラックストーンのほか国内外のファンド5社、国内事業会社1社の合計6社とTOBに向けた協議を行っていた。

そのユニゾHDは12月22日に、従業員による買収(EBO=エンプロイー・バイアウト)を実施して非公開化すると発表した。従業員と米投資ファンドのローン・スターが出資する新会社がユニゾに対してTOBを行い、全株式の取得を目指すことになった。

このほかにも7月に、米の卸しを手がける神明ホールディングスが33%ほどを保有していた回転寿司チェーンのスシローグローバルホールディングス<3563>株を2度売却し、保有割合を6.56%に引き下げた。神明ホールディングスは傘下の元気寿司とスシローとの経営統合を計画していたが、統合効果が期待できないことから資本業務提携を解消した。

また、Zホールディングス<4689>によるZOZOの子会社化に伴って、ZOZO創業者の前澤友作氏がZOZO株の保有割合を11月20日に41.16%から17.51%に引き下げた。前澤氏は2019年に10回を超える大量保有報告書を提出したが、多くは保有するZOZO株を証券会社などに担保に差し出す案件だった。

2019年(1月1日-12月24日)の大量保有報告書の提出件数は1万1205件で、このうち株式の保有割合を増やしたのが3103件、新規保有が2029件、保有割合を減らしたのが5242件、契約の変更などが831件だった。

文:M&A Online編集部