近づく「バレンタインデー」若い人は知らない。マシュマロデーって何?

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写真はイメージです

2月14日は女性が好きな男性に気持ちを伝えるためにチョコレートを贈るバレンタインデー。このお返しに男性が女性にプレゼントを贈る3月14日はホワイトデー。このホワイトデーの昔の名前がマシュマロデーだ。

石村萬盛堂が開発した商品が由来

白あんに卵黄を混ぜて作った黄味あんをマシュマロで包んだ菓子「鶴乃子」で知られる石村萬盛堂(福岡市)が、バレンタインデーのお返し用として、黄味あんの代わりにチョコレートをマシュマロで包んだ商品を売り出した1978年に、3月14日をマシュマロデーと命名した。

同社によると7、8年マシュマロデーを続けた後、百貨店からの依頼もあり、お返しの商品の幅を広げる目的で、マシュマロの白を想起させるホワイトデーに名称を改めたという。このためマシュマロデーのことを知っているのは40代以前の世代になる。

その石村萬盛堂はコロナ禍の影響で業績が悪化し、2021年10月に明太子メーカー・ふくや(福岡市)など地元企業6社が設立した新会社に「鶴之子」をはじめとする全事業を譲渡。その後社名変更したあと2022年11月に解散した。2023年1月10日には、福岡地裁から特別清算開始決定を受けている。

石村萬盛堂から事業を譲り受けた企業は現在、石村萬盛堂のブランドを引き継ぎ事業も継続している。チョコレートをマシュマロで包んだチョコマシュマロも健在だ。半世紀ほど経った商品の味わいどのようなものだろうか。

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バレンタインデーのチョコはモロゾフが提唱

ちなみにマシュマロデー誕生のきっかけとなったバレンタインデーにチョコレートを贈る風習は日本独特で、洋菓子メーカー・モロゾフ(神戸市)が1932年に提唱したのが始まりと言われている。

2月14日に愛する人に贈り物をするという欧米の習慣を知ったモロゾフの創業者が、日本にもこの文化を広めたいと考えたことがきっかけだった。当時はチョコレートでできたハート型の容器にチョコレートを詰めた「スイートハート」などを販売していたという。

現在、同社では「スイートハート」は取り扱っていないが、バレンタインデー用に20種近い商品をそろえている。両社のマシュマロとチョコレートはともにネット通販で購入できる。当時を偲んでみるのもいいかも。

文:M&A Online編集部