日本代表が48年ぶりに自力での五輪出場を決めたり、国内プロチームが買収されて組織力が向上したりして、バスケットボール人気が急上昇している。世界プロバスケットボールの頂点である米NBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)への関心も高い。国内でNBAの試合をはじめとする映像コンテンツを配信している「NBA Rakuten」の「LEAGUE PASS(リーグパス)」が値上げされることになった。
円安だけに値上げもやむを得ないが、それを勘案しても楽天の値上げ幅は大きく、ネット上ではNBAファンからの不満の声が多数上がっている。NBA Rakutenが提供するリーグパスの月額料金は従来の2970円から4500円と、約1.5倍の値上げに。
一方、NBAのリーグパス(プレミアム)も、2023〜24年シーズンに19.99ドルから22.99ドルに値上げされる見通しだ。これを日本円に換算すると2964円から3409円へ値上げされることになる。NBA Rakutenとの差額は、従来の6円から1091円に広がる。これまでは米国価格とほぼ同額だったリーグパスが、一気に1000円以上も割高になるのだ。
値上げ前の料金比較(1ドル=148円34銭で換算) | ||
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月額 | シーズン(年間) | |
【日本】楽天NBAリーグパス | 2,970 | 13,200 |
【米国】NBAリーグパス(プレミアム) | 2,964 | 19,276 |
差額 | 6 | -6,076 |
深刻なのはシーズン(年間)リーグパス。NBAは129.99ドル(1万9276円)から149.99ドル(2万2242円)へ値上げされる。従来のNBA Rakutenシーズンパスは1万3200円と米国より6000円以上も割安だったが、2023〜24年シーズンは販売されない。月間プランを12カ月契約するしかなくなり、料金は年間5万4000円に跳ね上がる。値上げ後のNBA年間リーグパスの2.4倍となり、3万1000円以上も割高だ。
値上げ前の料金比較(同) | ||
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月額 | 年額 | |
【日本】楽天NBAリーグパス | 4,500 | 54,000 |
【米国】NBAリーグパス(プレミアム) | 3,409 | 22,242 |
差額 | 1,091 | 31,758 |
NBAリーグパスは米国以外でも契約可能だが、日本、イラク、イラン、北朝鮮、キューバ、コソボ、コンゴ民主共和国、シリア、ジンバブエ、スーダン、ソマリア、中国、ニカラグア、ベネズエラ、ベラルーシ、リビア、ロシアでは契約できない。つまり日本ではNBA Rakutenを契約するしかNBAの全試合を視聴する方法はないのだ。
ただ、楽天モバイルで「Rakuten最強プラン(データタイプ含む)」を契約しているユーザーは、10月20日からリーグパスの利用が無料に。楽天は携帯電話事業で巨額の赤字を計上しており、回線契約獲得のために人気が上昇しているNBAのコンテンツを利用したことになる。
自社サービスの利用者に無料提供するのはともかく、それ以外のユーザーに米国のリーグパスよりもはるかに高額の料金を設定する手法がNBAファンの反発を招いたようだ。
文:M&A Online
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