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「国葬」被葬者、安倍氏で4人目の山口県は3位、2位は鹿児島県、ではトップは?

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国葬が決まった安倍元首相、戦後になってから元首相の国葬は極めて少ない(Photo By Reuters)


奈良市で凶弾に倒れた安倍晋三元首相の「国葬」が決まった。9月に日本​武道館(東京都千代田区)で開催する調整が進んでいるという。明治以降の国葬は26件(国葬に準ずる葬儀は除く)あり、戦後では安倍元首相の国葬が、閑院宮載仁親王、吉田茂元首相、昭和天皇に続く4件目となる。

国葬被葬者を出したのは、わずか6都府県

さて、国葬被葬者の出身都道府県はどこが多いのか?最も多いのは京都府の11人。これは戦前に国葬の対象となった皇族が多く、岩倉具視や三条実美といった明治維新に関わった公家も国葬されたため。明治維新以前に生まれた皇族や公家は京都府出身なので、国葬被葬者が最も多くなった。

2位が鹿児島県の5人、3位が山口県の安倍元首相*を含めて4人。この両県の国葬被葬者は明治維新の元勲や薩長藩閥の政治家、軍指導者がほとんど。次いで東京都と大韓帝国の2人ずつ。東京都出身者は大正天皇と昭和天皇、大韓帝国出身者は韓国併合後の王族だ。残るは山本五十六元元帥の新潟県と、吉田茂元首相*の高知県。明治以降に国葬被葬者を輩出したのは、この6都府県だけだ。

戦前の77年間で21件あった国葬が、戦後の77年間では5件と激減している。明治以降でも皇族や王族、公家を除く一般国民での国葬被葬者は11人と半分以下だ。国葬は主に天皇や皇族を対象にした国家行事だったといえる。例えば日露戦争で多大な軍功と国民的人気があったにもかかわらず、乃木希典や児玉源太郎(いずれも山口県出身)は国葬の被葬者になっていない。

戦後はその傾向がさらに強まり、1967年の吉田元首相以降の国葬被葬者は天皇だけだ。歴代首相も「内閣・自由民主党合同葬」がほとんどで、安倍元首相の祖父である岸信介元首相や、大叔父でノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作元首相も国葬はされていない。

安倍元首相は憲政史上最長の首相在任だったことや、「政治は断じてテロ行為に屈しない」とのアピールもあって国葬が決まった。極めて異例の措置であり、今後、国家元首である天皇以外で国葬が実施される可能性は低そうだ。政治家を含む一般国民では、安倍元首相の国葬が最後になるかもしれない。

*吉田元首相と安倍元首相の生誕地は東京都だが、地盤となる選挙区がある県を「出身地」とした。

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