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大学発ベンチャーの「起源」(74) イムノセンス

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相次いで資金調達に成功

2022年11月にはNECソリューションイノベータ(東京都江東区)の人工核酸アプタマー技術とイムノセンスGLEIA技術を融合して「少量の唾液から自身の免疫状態を15分程度で可視化する個人体調管理支援用測定システム」を開発した。2023年度中の実用化に向け、測定データに基づいて個人に適したサプリメントや保健機能食品の摂取、エクササイズなどをアドバイスして体調管理を支援するサービス開発に取り組む。

同社の高い技術力は投資家からも注目されている。2021年3月に大阪大学ベンチャーキャピタル(大阪府吹田市)を無限責任組合員とするOUVC1号投資事業有限責任組合(OUVC1号ファンド)とメハーゲングループ(福岡市)から、総額1億3000万円の資金調達に成功した。

同7月にもMMCイノベーション投資事業有限責任組合を通じて三菱マテリアル<5711>から、シリーズB追加ラウンドでの資金調達を実施している。

2023年にはシリーズB-2ラウンドで第三者割当増資と融資により、総額5億円の資金調達に成功。これにより心血管系を中心とした測定対象のバリエーションを拡充と収益化につなげる。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(感染爆発)で、健康についての関心が高まっている。とりわけ簡易で迅速、精度の高い検査が求められているのだ。イムノセンスが活躍するステージは、ますます広がっていくだろう。

文:M&A Online編集部

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