オリックスのDHC買収で、右派番組「虎ノ門ニュース」が終了か

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買収による番組停止か?11月7日に突然、番組終了を発表した右派言論番組「真相深入り!虎ノ門ニュース」。同番組の告知では、その理由については触れられていなかった。政治色の強い番組だっただけに様々な憶測を呼んだが、11日にオリックス<8591>が同番組を制作するDHCテレビジョン(東京都港区)の親会社DHC(同)を子会社化すると発表。その影響ではないかと見られている。

政治番組で物議を醸したDHCテレビ

虎ノ門ニュースを制作するDHCテレビジョンは、1995年にセゾングループの元映画事業担当者が設立した舞台専門チャンネルの旧「シアター・テレビジョン」が前身。同社が2000年12月に経営破綻すると、演劇集団キャラメルボックスを運営していたネビュラプロジェクト(東京都中野区)やサントリーホールディングス(大阪市)などが出資した新会社に事業譲渡した。

後に吉田嘉明DHC会長がシアター・テレビジョンの筆頭株主となり、2014年には同社会長に就任。翌2015年、「DHCシアター」に社名変更した。DHC傘下となった同社は「虎ノ門ニュース」や「ニュース女子」などの政治番組を制作した。2017年からは社名を「DHCテレビジョン」としている。

右派色の強い番組づくりがセールスポイントだったが、批判を受けることも。民放テレビ局にも提供していた「ニュース女子」が2017年1月に放送した、沖縄県高江のヘリパッド建設工事に反対している住民運動を取り上げた報道で、BPO(放送倫理・番組向上機構)から「重大な放送倫理違反があった」と指摘された。

「ニュース女子」は2018年3月にTOKYO MXでの放送を終了。その後も地上波地方局、衛星放送(BS)での放送やインターネットでの配信を続けていたが、2021年3月に配信を終了している。

「虎ノ門ニュース」も右派的な内容で議論を呼ぶこともあった。オリックスとしては自社傘下の社名を冠する制作会社が、そのような混乱に巻き込まれるのを懸念したと見られる。

ただ、吉田会長がDHCテレビジョンを社名変更してDHCブランドから切り離したり、新たな制作会社を立ち上げて「虎ノ門ニュース」の復活や新たな保守系コンテンツの配信を始めたりする可能性はありそうだ。

文:M&A Online編集部

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