旧村上ファンド系の投資会社がジャフコの9.66%を保有 前澤友作氏はユナイテッドアローズを売却 2022年8月の大量保有報告書

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東京証券取引所

M&A Online編集部が大量保有データベースで2022年8月の大量保有報告書などの提出状況を調べたところ、旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が、ベンチャーキャピタル最大手のジャフコグループの株式の6.54%を新規保有(報告義務発生日8月2日)し、3日後に11.87%にまで保有割合を高めたあと、2度売却(同8月18日、23日)し、8月末時点で9.66%を保有していることが分かった。

この動きに対しジャフコは8月15日に、シティインデックスイレブンスが保有割合を51%まで高める可能性を示唆しているほか、約500億円の自社株買いを要請されていることを明らかにし、対抗措置として新株予約権の無償割り当てなどを検討する方針を固めた。

ジャフコについては光通信が1%売却し保有割合を4.2%に引き下げたほか、三井住友トラスト・アセットマネジメントも0.49%売却し、保有割合を5.8%に引き下げた。

吉松氏がアイスタイルを売却

2022年9月6日に米国のアマゾンに対して第三者割当増資を行う予定のアイスタイルについて、同社の吉松徹郎社長と、吉松社長の資産管理会社であるワイがそろって、1.67%を売却し保有割合をそれぞれ21.97%に引き下げたほか、くふうカンパニーも1.02%引き下げ、保有割合を5.98%とした。

アイスタイルはワイに対して、第三者割当によって発行される新株予約権の発行を行うことも決めている。

ZOZO創業者の前澤友作氏が衣料品小売りのユナイテッドアローズの株式を2度売却(1.11%と1.01%)し、保有割合を5.85%に引き下げたほか、ソフトバンクはビジネスソフト販売のベクターの株式を8.57%売却し、保有割合を33.4%に引き下げた。

2022年8月の大量保有報告書などの提出件数は872件で、このうち保有割合を増やしたのが192件、新規保有が119件、保有割合を減らしたのが469件、契約の変更などが92件だった。

文:M&A Online編集部