試験勉強は孤独との闘いである|公認会計士になるための勉強法(13)

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公認会計士になるための「勉強法」というのは、人それぞれである。本コラムでは、31歳で働きながら公認会計士を目指した筆者の独断と偏見による試験合格に役立つ勉強法を書いていきたい。

孤独との闘い・・・それは自分との闘い

前回の記事では、「精神論」の第1回目として、合格までの心の動きを5つのフェーズでご紹介した。今回も引き続き、「精神論」について見ていきたい。

受験勉強とは、基本的に、一人でするものである。「孤独との闘い」というと、カッコいいような感じもするが、受験勉強の現実は、全くカッコいい要素はなく、地味で孤独な作業である。人生、何事も、「自分との闘い」と言えるかもしれないが、特に受験勉強は「自分との闘い」の要素が強いと思う。受験勉強を通じて、自分と向き合う作業とも言える。

合格後の自分をカラーで妄想する

孤独で地味な受験勉強を、少しでもテンションを上げて楽しくできるための方法は何だろうか。当然、「合格する」ことを目標にするものであるが、実は合格後の自分を想像することが、有用なのではないかと思っている。その際、「カラー」で妄想することが重要だと思っている。色のイメージでより具体的に、という意味である。

合格後に分かることであるが、合格前に思い描いていたものと、合格後の現実は、実際には異なる。しかし、受験生時代に合格後の自分を想像することは、決して無駄にはならない。

重要なのはメリハリをつけること

会計士試験など長期間に渡って受験勉強を続けていかなければならない場合、時には休息も必要である。「息抜き」を上手く取り入れることだ。重要なのは、だらだら長時間勉強することではなく、短時間でも効率的に勉強をすることである。

そのためにはメリハリをつけることも重要となってくる。「息抜き」は、タイム・マネジメントにもつながる。ぜひ、メリハリをつけて受験勉強を乗り切って欲しい。

勉強が辛くなったらどうするか(筆者の場合)

筆者が本当に、「勉強だけ」をしたのは、12月の短答式試験に不合格となってから、翌年の8月の論文式試験に合格するまでの、約8ヶ月間であったと記憶している。

受験勉強を始めた当初は、会社員であり、会社員を退職してからは、ずっとアルバイトもしていた。

勉強漬けだったのが、8か月という短期間だったので、精神的に辛くなることは多くはなかったが、「辛くなったらどうするか」を考えたり、また、「試験が終わったたら何をするか」を考えたりしていた。

私は社会人になってから会計士試験を目指したこともあり、合格後に会計士としてどんな仕事をしたいかは、かなりはっきり決まっていた。そのため、常に「合格後の自分をカラーで想像」していた。

文:細田 聖子(公認会計士・税理士)