「APV」って何の略?【M&A用語クイズ】

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企業の合併や買収を意味する「M&A」には、多くの専門的な言葉が使われます。身近になりつつあるとはいっても、この難しい用語がM&Aの理解を阻む一因ともなっています。あなたは用語の意味が分かりますか?

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APVとは

APVはAdjusted Present Value(アジャステッド・プレゼント・バリュー=調整現在価値)の略で、エーピーヴイと読みます。FCF(フリー・キャッシュ・フロー)の価値と、節税効果の価値に分けて企業価値を計算する方法で、無借金であることを前提に計算したうえで、これに借入金による節税効果を加えて企業価値を算出します。

借入金が大きく膨らむ可能性のあるM&Aなどを実施する企業の価値評価に向いており、買収対象企業のキャッシュフローを担保に買収資金を調達するLBO(レバレッジ・バイ・アウト)などがその代表的な例です。このほか破綻企業の評価などにも用いられます。

企業価値評価法としては、将来のフリーキャッシュフローを、現在価値に割り引いて評価するDCF(ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー)法がありますが、借入金などが大きく変化するようなケースには適していません。

文:M&A Online編集部