2021年2月15日。日経平均株価は終値で3万0084円15銭と、1990年8月2日以来の3万円台を回復した。実に31年ぶりのことでした。
さて、皆様の現在のポートフォリオはいかがでしょうか? コロナショックの時に買った銘柄を今でも持ち続けている方は「アッパレ!」。大半の投資家はどこかで利食って次の買い場が見つからず、3万円を迎えてしまったのではないでしょうか(違ってたらごめんなさい)。こんな時は基本に返って「相場格言」から学び、今後の株式運用に役立てましょう。
上げ相場の最中、本心では買いたいと思っているものの、少しは下がって安いところで買えそうな気もしている。それが高じてどうしても相場が下がってほしい、いや下がるのだという希望的観測にとらわれて、“ニワカ弱気”となり、ついには逆目の売りに手を出してしまう。
「売りたい強気」はその反対。つまり、自分の都合で立てた仮説がいつしか自分をがんじがらめに縛り上げているのである。ウォール街の格言でも「相場に過去はない」という言葉がある。いつも前を見て相場に取り組む姿勢が大切であることを説いている。
どの指標を見ても、どう試算しても、これ以上株価が高くなるはずはないと言ってみたところで、現実に株価はこの予想を上回ってしまう。ちょうど、スピードを出して走ってきた自動車が、急ブレーキをかけてもすぐには止まれないようなものである。
勢いがついているものは、結局、行きつくところまで行かなければおさまりがつかない。それも相場のうちであることと知っておくべきだというのが、この「行き過ぎもまた相場」という言葉の意味である。同時に、行き過ぎがあれば、その分は反動を覚悟しなければならないことも教えている。
みんなが一斉に買いついているときの相場は実は不自然なものである。その後に現れる相場こそ本来の姿だ。これを待って仕掛けることが成功の道につながるといえよう。
「相場は明日もある」とは焦りを戒め、機会をじっくり待つことを教えた格言である。ウォール街でも「売り買いは3日待て」という同様の格言がある。
また、明日という言葉に抱くイメージは実は日本と西洋では大きな違いがある。 日本の場合、「明日は明日の風が吹く」や「明日ありと思う心のあだ桜」と、やや刹那的でヤケ気味に使われることが多い。一方、西洋では「明日は今日よりもっと良い日だ」と明日を楽しみにする風潮が強い。株式投資の場合は是非、西洋式でいきたいものです。
まずは打診をして、自分の判断の当否を確かめてみる。その結果、予想通りであることが分かったらそこで初めて本格出動してもまだ十分に間に合う。一度に全部出ていって失敗することを考えればこのくらいの手間ヒマは惜しむに値しない。
つまり石橋を叩いて渡る慎重さが株式投資には何よりも必要なのである。「二度に買うべし、二度に売るべし」は、その慎重さを説いた教訓である。実際には「二度に」ではなく、三度でも四度でも打診を続け確信が持てたら、全てを買う(売る)のである。
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いついかなる時も思惑通りにいかないのが「株式相場」。3万円を超えた今だからこそ、どういう時にどういう心構えが必要かを、これらの格言から意識的に学び取り、将来のポートフォリオ構築に役立てることが出来たなら、それは株式投資のみならず、人生においても、あなたは成功者になれるのかも?しれません。
文:晴れの国トレーダー