HIS、アフターコロナを見据えて今後の行方は?|ビジネスパーソンのための占星術

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東京・銀座で

こんにちは、柳川隆洸です。

新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。西洋占星術では1ヶ月の始まりを新月としており、新月の星配置を見ることで1ヶ月の社会的傾向を知ることができます。

まずは先月11月24日の新月から1ヶ月の振り返りをしたいと思います。

前回の記事で、平和的で穏やかな傾向が続く一方で、信頼関係の著しい低下などが発生しやすいとお伝えしていました。日本では防衛費を巡る問題で、対中国への対策のための財源を確保するための動きが活発化しました。

ただその中で、岸田文雄首相の防衛費確保の増税は「国民の責任」といった発言は国民との意識のズレを感じた人も多く、信を落とす結果となった側面は無視できないでしょう。

また中国においても、ゼロコロナ政策の反発が激化し、共産党を激しくバッシングするデモなどが各地で発生する事態となり、習近平国家主席のリーダーシップが改めて問われています。

そんな状況での2023年1月(12月末)新月からの星の影響を見てみましょう。

牡羊座に12年ぶりに木星が戻る…

新月は12月23日19:16です。

前回もお伝えしましたが、12月20日から木星が牡羊座に入りました。

牡羊座は12星座の最初の場所であり、また攻撃性を意味する星座でもあります。

そんな牡羊座に12年ぶりに木星が戻ってきたわけですが、木星は物事を拡大させる作用があり、つまりは牡羊座的な「未経験」「荒っぽさ」「攻撃性」と言ったワードにまつわる事を拡大発展させていきます。

この2ヶ月程度は比較的穏やかな天体配置でしたが、ここからは社会的に活動的な方向へと状況が変わってくることが予想されます。

AI(人工知能)の進化により数日で見たこともないような技術が目の前に出現する今の時代ですが、それがさらに加速すると考えても良いでしょう。

社会の流れに適応させていくのはこれまで以上に難しくなるでしょうし、これまで通りのやり方では益々上手くいかないことが多く出てくるはずです。それが社会規模で起きると、予想していなかったような状況に突然放り込まれることも、可能性としては出てきます。古い体制の組織にとっては難しい選択を迫られる事態になることも予想されます。

これからは最新の情報や技術に敏感になり、積極的に取り入れていく意識を持つことが出来ないと、たとえ伝統ある組織であっても窮地に立たされることになりそうです。

【企業ピックアップ】エイチ・アイ・エス

毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。今回はエイチ・アイ・エス(HIS、1980年12月19日設立)をピックアップしました。

旅行会社大手のHISはコロナの影響で2年以上、主力の海外旅行の業績が振るわず、苦しい状況でした。コロナ禍で2度の増資を決め、1300人の社員を出向させ、また港区神谷町の本社を売却したり、大赤字だった電力小売り事業も譲渡するなど対応に追われました。

8月には長崎県佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」を、香港投資ファンドのPAGに666億円で譲渡を決めました。さらに10月には税負担の軽減を目的に資本金を1億円に減資するなど、コロナ禍による影響はまだまだ余談を許さない状況です。

旅行会社にとって極めて厳しいこの局面を乗りきることが出来るのか、今後の同社を西洋占星術を使ってチェックしていきたいと思います。

「海外旅行」にうってつけのホロスコープ

まずはHISの傾向を占星術で見てみようと思います。企業の発展を意味する太陽が射手座にあり、他にも主要な3天体が射手座に集まっています。

射手座というと、常に発展を望み集団の力で目標を実現していく星座であり、このことからHISはかなり強い向上心を持った企業であることがわかります。

あと、射手座には海外や旅行を意味する星座でもあるので、海外旅行をメイン事業とする同社にとってはまさにのホロスコープであり、今後も海外に関係することが企業発展に欠かせないと言えます。

また、他社に対し楽しい未来をイメージさせる能力にも長けてますので、同社の「旅行の仕方を提案する」というコンセプトはホロスコープにも合致した内容です。

HISと言うと創業者である澤田秀雄氏の卓越した手腕と功績が目立ちますので、参考までに同氏のホロスコープもチェックしてみました。

大活躍する人には定番とも言える、太陽に対し冥王星というカリスマ性を意味する天体が強力にサポートをしており、難問に対するの強い突破力を才能として持っている人物だということがわかります。

また、何事にも徹底する力を持っていますから、このレベルで伴走できる人物はなかなか見つからないのではないかと思えるほどの力強さを感じます。コロナ禍という難しい局面においても澤田会長が手腕を振るえばなんとかなるという気持ちは、内外に根強いのではないでしょうか。

英断だった2010年のハウステンボス買収

ではこれからHISの今後の流れを見てみようと思います。

直近のハウステンボスの売却がやはり気になるポイントになります。ハウステンボスを購入した2010年のホロスコープを見るとその時の状況がよくわかります。

2010年はHISにとってのサタンリターン(土星回帰)の時期と一致していました。どの企業もサタンリターンのタイミングを見ると、必ずと言ってよいほど大きな転換点を迎えています。HISにとってその転換点はハウステンボス買収の決断だったことになります。

サタンリターンは時に企業に試練を提供してきますが、同社にとってハウステンボスの再建はかなりのリスクを負ったチャレンジングなイベントであったことがうかがえます。

それでも日本の娯楽資産でもあるハウステンボスを立て直す責任を逃げずにHISが担ったことは、サタンリターンのタイミングに最適な行動と言えるでしょう。

澤田会長主導の元、ハウステンボスを見事に再建し、予想を大きく上回る1000億円の評価額をつけ、売却に成功したことは、HISの成し遂げた大きな功績でした。

その結果、コロナ禍による危機的状況を救う財源を確保できたことを考えると、2010年にハウステンボスを買収したことは英断だったと言えます。

挽回の時期は2029年ごろ到来か

また2020年にHISを襲ったコロナ禍の影響ですが、同社にとってはちょうど40年に1度の大転換を意味する冥王星同士がハードに影響しあうタイミングでした。

この時期は往々にして、企業が大きな大転換を迎えやすいタイミングであり、同社にとっては偶然コロナ禍と重なる形で発生しました。

このコロナ禍を乗り切った後に、澤田会長は後継者にバトンタッチすることを検討しており、自分の40年は終わり次の40年は後継者に任せたいと発言していますが、そのタイミングが大転換の時期と一致しているので絶妙と言えるでしょう。

とはいえ、現状は企業にとってはかなりストレスフルな状態であることには変わりなく、まだまだ予断を許さない状況は続きそうです。

HISにとっての挽回の時期は2029年ごろになりそうです。このタイミングはかなり力強く、企業としての守りも盤石になり、一気に企業価値を引き上げる流れへとシフトするでしょう。

この頃には最適な後継者にバトンが渡っており、後継者主導のもと、新たな挑戦をすることができていれば、これからの40年も期待できる企業へとステージを上げることができるのではないでしょうか。

偉大な創業者を超える後継者の出現を心待ちに、今後の更なる活躍に期待したいですね。

※次回公開予定は2023年1月21日です。