ニトリホールディングス、30年に一度の変革のタイミングが到来|ビジネスパーソンのための占星術

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30年以上増収増益が続くニトリホールディングス…写真は都内の渋谷公園通り店

こんにちは、柳川隆洸です。

新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。西洋占星術では1ヶ月の始まりを新月としており、新月の星配置を見ることで1ヶ月の社会的傾向を知ることができます。

まずは先月12月15日の新月から1ヶ月の振り返りをしたいと思います。占星術の世界において、昨年12月末はとても大きな時代の切り替わりが起きたタイミングでした。

200年サイクルでの時代の変化が2020年12月22日に起きたのです。どのような変化があるのか、については簡単に先月の記事で書いていますので、ぜひ読んでみてください。

12月末には日食の影響やその他のネガティブな天体配置から、世界的に混乱するのではという予想をしていましたが、コロナの変異種の広がりなど欧州を中心にさらなる不安が広がりました。米大統領選においてもトランプ支持派の勢いが衰えず、米国の分断が懸念されています。

先行きが不透明な現状を象徴するかのような天体配置であり、今後もこの影響は続くのでしばらくは手探りの世界動向が続くでしょう。

そんな状況での1月末からの星の影響を見てみましょう。

ハードな天体配置だが、2月末には落ち着き

新月は1月13日 14:00です。

この記事を執筆している1月6日の時点で、日本は一都三県で緊急事態宣言を検討している状態です。このようにコロナの影響がとどまるところを知らない状況での1月13日からの1ヶ月は、新月の13日からいきなりハードな天体配置でスタートします。

社会的な不安や金融関係の乱高下など混乱した状況が引き起こされそうな印象を持ちます。大統領選で顕著になった米国社会の分断に見られるように、コロナの混乱が悪化するのではないかという予想は疑いようのない状況です。

そこに加えて、社会的反乱や過激派による何らかの行動まで発展する可能性もはらんでおり、注意が必要です。1月20日は米大統領就任式ですが、何らかの暴走が起きてもおかしくないような天体配置になっています。

そして、1月31日からは水星逆行という天体現象が発生し、この時は情報が間違って伝わったり、フェイクニュースが広がったりと、不安をさらに増長させるような現象が起きやすいでしょう。

ネガティブな天体配置が続きますが、このような状況がいつまで続くのかというと、ひとまず断続的に2月8日頃まで強い影響があります。

そして次第に弱まっていき、2月21日の水星逆行が終わる頃には随分とリラックスした雰囲気に世界はシフトしていくはずです。

ですから、この不安で先行きが見えない状況はひとまず2月末で落ち着くのだとわかった上で、今を着実に乗り越えていただくと良いでしょう。

あなたの人生にも当然、このようなネガティブな天体の影響は降ってきています。なので現時点で何か困ったことがあっても、それがずっと続くわけでもないし、あなたが悪いわけでもなく、宇宙の流れ全体がそのようなベクトルを向いているだけなのだと思って、刹那的な判断や行動は避けるようにしてください。

もし可能ならば重要な決断などは2月21日まで待ってもらう方が安全です。日々変化の多い期間になりますが、この記事を参考により良い1ヶ月を過ごされて下さい。

【企業ピックアップ】ニトリホールディングス

毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。今回はニトリホールディングス(HD)をピックアップ企業として選びました。

誰もが1度は聞いたことがある、「お、ねだん以上。」のキャッチフレーズを掲げるニトリの業績は2020年2月期で33期連続の増収増益を続ける波に乗っている企業です。

家具・インテリア業界で原料仕入、製造、流通、小売までを一貫して行うことで低価格を実現し、海外に店舗を展開するまでの企業に成長しました。

世界的な新型コロナの感染拡大によるロックダウンや緊急事態宣言の発令などの逆風下でも売上高を落とすことなく躍進しています。2020年12月末には、ホームセンターの島忠に対するTOB(株式公開買い付け)が成立。DCMホールディングスとの「島忠買収合戦」に勝利しました。

このように波に乗り続けているニトリの今後がどのような展開になっていくのかを西洋占星術の視点からチェックすることで、通常では見ることができない発見や気づきをみていきたいと思います。

まずはニトリという企業の傾向を占星術でみてみようと思います。

大企業として珍しい「魚座」のホロスコープ

「お、ねだん以上。」で知られているニトリですが、キャッチコピー通りの低価格で良質な商品を提供するために、業界の常識を打ち破る施策を打ち続け、それを実現してしまう企業努力を続けてきた経歴があります。

ニトリがまだ市場シェアがさほどではなかった時代から、製造から小売までを自社で一貫して行うことを目指していました。

これは「製造小売業」と呼ばれ、ユニクロを展開するファーストリテイリングに代表されるアパレル業界で発展してきたビジネスモデル。家具・インテリア業界では異例で、製造小売業に軸足を移すことによってニトリはライバル以上の低価格と利益率を確保しシェアを伸ばしてきたのです。

これほどの離れ業をやってのける企業ですから、さぞかし勢いのあるホロスコープを持っているのかと思いきや、大企業としては珍しい「魚座」という場所を強調しているホロスコープでした。

魚座は12星座で最後の場所ですから、人間で言うと老成した状態を意味し、人生を悟ったような意味合いが強くなります。なので、社会性という意味では弱くなりがちなので、企業のホロスコープで魚座が強調される企業に出会うことは割と少ないのです。

ですが魚座特有の能力に「境界線や物事の区別というものを無くそうとする衝動があり、これがニトリ独自の業界に対する異端的な活躍を実現した要素だったのではないかと推察できます。

創業者の似鳥昭雄会長は「経済予測の達人」とも言われていますが、将来を予測する際に、「エゴを持ってしまうと外れやすく、無我になって予想したことは当たる」と、インタビューに答えていました。その言葉通りのコンセプトがニトリという企業の精神として根付いているのではないかと感じます。

企業ですから当然、ライバル社よりも優位に立ち勝ち進めていく必要があるのですが、それでもニトリという企業の精神にエゴではなく業界のため、社会のため、地球のため、と言った達観するからこそ出てくる企業戦略を打ち出すほどに、ニトリらしい活躍になっていくはずです。

自社のことしか考えない・・・という動きが目立ったときには高転びする可能性が出てくるので、こういった視点からも注視しておくべき企業ではないでしょうか。

変革のタイミングを象徴する「島忠」買収

では次に、ニトリHDの今後の流れを見てみようと思います。占星術のテクニックでは、その企業が変革するタイミングなどを見ることができます。

その視点で言うと、実はニトリは2020年2月24日に30年に1度の大きな変革が起きる時期になっていました。

このタイミングをはかったように同年2月21日付でニトリHDの中核事業会社のニトリの新社長に武田政則氏が就任することとなり、ニトリHDとニトリの社長を兼務していた白井俊之氏はニトリHD社長としてグループ全体の経営の執行と監督に専念することになりました。

そして同年12月末に島忠の子会社化を目的とするTOBを成立させましたが、実はニトリにとって、業態は違っても同じ小売企業のM&Aを手がけるのはこれが初めて。

これまで続けてきた自力出店による成長路線からの大きな転換点であり、島忠を通じてホームセンター業界へ進出するという経営判断は、まさに30年ぶりの変革のタイミングにふさわしい行動であったと言えます。

また他の企業と同様に企業の様々な節目で影響する「土星」という天体の動きから見ると、ちょうど企業の持つ土星と宇宙の土星が重なる「サタンリターン」という現象がありますが、1972年に会社設立後、最初のサタンリターンは2002年に発生していました。

ニトリはこの時期にちょうど東証1部上場を果たした年であり、まさに企業としての大きな節目のタイミングに一致していました。

売上高3兆円と2度目のサタンリターンが一致

ニトリは将来展望として、2032年に売上高3兆円を目指しています。2021年2月期予想は7040億円ですから、現在の4~5倍の拡大を狙っていますが、なんとこの2032年はちょうど、ニトリにとっての2度目の「サタンリターン」のタイミングと一致しています。

サタンリターンの時期は大きな目標を実現したり、大きな困難な問題をクリアしたりと、企業によって様々な節目となる現象が起きるのですが、ニトリにとっては目標実現の節目としてサタンリターンが使われる傾向があるかと思います。

そんなニトリだからこそ売上高3兆円を本当に実現してしまうのではないかと期待したくなりますし、そのための大きな一歩もこの2020年に島忠をTOBしたことで実現を引き寄せたと言えるでしょう。

ニトリのこれからの30年間は本来の自社の強みを最大限に引き出すことに注力すべきですが、実はニトリにとっての自社の強みは、先ほども書いたように「境界線や物事の区別というものを無くそうとする衝動」です。

これは業界の境界線をなくしてしまおう、という意味になりますから、家具業界やホームセンター業界という境界をもっと曖昧にし、さらに他業種まで積極的に展開し手を広げるような動きをしてこそ、発展しやすいのがニトリのホロスコープからわかる特徴です。

その点を強めていくとしたら、やはり買収による成長が最も説得力のあるビジョンになるのではないかと思います。

いずれにしても、図ったように星の動きにピッタリと合った流れで成長していますから、2032年の目標実現はかなり現実的ではないかと個人的には判断しています。

このような占星術の視点も頭の片隅に置きつつ、今後のニトリの活躍を楽しんでみるのもオススメです。

※次回公開は2月11日です。