三菱電機、不祥事の連鎖を断ち切れるか?|ビジネスパーソンのための占星術

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検査不正問題に揺れる三菱電機の本社前(東京・丸の内)

こんにちは、柳川隆洸です。

新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。西洋占星術では1ヶ月の始まりを新月としており、新月の星配置を見ることで1ヶ月の社会的傾向を知ることができます。

まずは先月6月10日の新月から1ヶ月の振り返りをしたいと思います。

前回の記事で6月21日以降は混乱もありますが同時に楽観的な機運にも恵まれるとお伝えしました。21日頃には世界的な景気回復の加速やインフレを見込んで金融商品に流れ込んできたマネーが逆回転し、相場が荒れる事態となりました。

一方で、米国や欧州で新型コロナウイルスのワクチン接種が広がり、人の流れが急回復を始めており、旅行や飲食店の予約率もコロナ禍前の水準を回復しつつあるといった楽観的なニュースもありました。

残念ながらアジアの回復が鈍いので日本ではまだまだ時間がかかりそうですが、やっと光明が見えてきたという印象があります。

また米国の6月雇用統計では前月比85万人の雇用が増え、10ヶ月ぶりの大幅増となり、人手不足になりつつあるといいます。そんな状況下、7月新月からの星の影響を見てみましょう。

ビジネスパートナーとの関係は慎重に

新月は7月10日 10:16です。

7月からは少しネガティブな星の影響が強くなるとお伝えしていました。7月13日頃から22日迄の間はパニックに陥るようなことが起きやすくなり、怒りの爆発や激しい喧嘩が突然発生し、大きなストレスを生むケースもあるでしょう。

このような時期は天災に見舞われることも多くなるので、十分な注意が必要です。また7月14日は金星と火星が獅子座でピタリとつながるタイミングになります。

よく恋愛などでは燃え上がるような恋が始まる…というようなことを言ったりしますが、ビジネスでは取引先やパートナー、国家間ですと協力関係にある国同士において何らかのイベントが発生しやすくなります。

今回のこの火星・金星の繋がりはどちらかというとネガティブなほうに作用しやすく、仲違いや別離の意味合いが出やすいでしょう。

だからこそ、協力企業やビジネスパートナーとの関係はぜひ慎重に対応することをお勧めします。同時に、社会でもそういった意見の食い違いによる別離に似た現象が起きやすいと言えます。また、金星を金融市場として見るならば、やはり7月14日から29日頃までトレンド転換には意識しておいた方が良いでしょう。

トレンドの転換という意味ではこの期間はやはり国の政策や軍事、ビジネスにおいて焦点が大幅に変わる可能性が出てきます。これまで通りではない現象が表面化しやすいので注意深くしておいてください。

このように7月は何かと変化が激しい1ヶ月になりそうですが、その影響は8月に入ってもしばらくは続きそうです。予期せぬ出来事や変動、そして悪天候には8月10日頃まで要注意です。

落ち着きのない1ヶ月になりそうですが、変化が起きるとしても、来ると分かっていればすぐに対処できるはずなので、慌てずに行動するための警戒をしておいてください。

【企業ピックアップ】三菱電機

毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。

今回は三菱電機(1921年1月15日設立)をピックアップ企業として選びました。

三菱電機は2021年に100周年を迎え、「世界中のあらゆる課題を解決していくことで実現する、豊かさが循環する持続可能な社会」を目指して新たな一歩を踏み出しました。

その矢先、6月中旬に鉄道車両向け空調機器の検査不正という不祥事が発覚してしまいました。このような品質検査をめぐる不正は2018年から断続的に頻発しており、不祥事の連鎖が止まりません。杉山武史社長は引責辞任を表明しました。

社是は「品質奉仕の三菱電機」。100周年に汚点を残すスタートとなった三菱電機の今後を、西洋占星術を使ってチェックすることで、通常では見ることができない発見や気づきをみていきたいと思います。

「魚座」が悪い形で表面化

まずは三菱電機という企業の傾向を占星術でみてみようと思います。

日本の大手総合電機メーカーとしては、売上高で日立製作所に次ぐ業界2位を誇る同社ですが、ホロスコープを見てみると乙女座や山羊座といった、いかにも企業活動らしい星座にバランス良く天体を配置しており、その安定感は日本を代表する企業としての風格がよく表現されています。

また、魚座というどのような状況にも柔軟に対応できる星座に、従業員を意味する「月」があり、他にも複数の天体を集めていて、これは良い形で出れば強い情熱として発揮されますが、悪い形で出てしまうと「過敏すぎる感情」という意味で出てきてしまいます。

同社の不祥事でしばしば話題になるのが労災認定や自殺者、パワハラを巡る労働問題です。

パワハラは弱気を隠すために逆に攻撃的な言動をする人に多いですが、この現象はまさに魚座の最も悪い部分が表現されてしまった結果だったと予想されます。

ホロスコープを見ていると、それほど大きな問題を抱えているとは思えないような安定した星配置をしていますが、だからこそのつまらなさは感じやすく、三菱電機が内向き志向と揶揄される原因はこの辺りにあるかと感じます。

三菱電機は実はM&Aをほとんどしておらず、2016年に約900億円でイタリアの業務用空調機器メーカーを買収したのが主な案件として目立つ程度。異なる考え方を吸収し、イノベーションやグローバル化を促進するような面白さには欠ける傾向がホロスコープでも確認することができます。

三菱電機の良さ、つまり揺るぎない安定感と社是にあるとおりの品質奉仕を愚直にすすめるならば最適な能力を持っているとホロスコープからも知ることができる企業です。

「問題構造」を一新させる大チャンス

では次に、三菱電機の今後の流れを見てみようと思います。

まずは現在直面している不正検査問題ですが、企業にとっての魂である太陽が同社は山羊座の後半にあり、冥王星という天体がちょうど2019年後半から2022年まで三菱電機の太陽の真上を通過しています。

冥王星は裏に隠していたモノを表に出してくる作用があり、これまで30年以上隠蔽できていたことが、この冥王星通過のタイミングで明るみに出たという象徴的なイベントだったと思います。

当然、明るみに出ていないけれど正しいことをコツコツしていたとしたら、この時期にその成果が出ていたのですが、同社の場合は残念ながらそのような結果にはならなかったようです。

もっとも、これほどの極端な影響は2024年にはかなり緩和されますので、ここが踏ん張り時とも言えますし、現在の星配置が全て悪いわけではなく、この時期に着実にじっくりと信頼回復に取り組むことで企業としての器が広がる時期でもあります。

同社が抱える問題の1つに縦割りの事業構造があり、経営トップの目が行き届かないことで不祥事に至ったという説明があります。まさに今の時期であれば、問題のある構造を一新させることができる大チャンスでもありますから、この機会を上手く活用できるかどうかが1つのチェックポイントになるでしょう。

同社は2008年にサタンリターン(土星回帰)になっており、このような時期に企業の本質を再確認する機会に恵まれます。

当時は競合の電機大手とは対照的に2008年のリーマン・ショック後も黒字を確保して「優等生」と呼ばれており、優等生の殻を破ることも期待される一方で、これが同社の強みであることは先述したホロスコープからも明らかでした。

同社にとって優等生は褒め言葉であり、貫き通すべき大切な価値観であると感じます。1日も早く本来の三菱電機の良さである優等生を引き出し、安定した企業として活躍をして欲しいと思います。

※次回の公開予定は8月7日です。