ルネサスエレクトロニクス…「日の丸半導体」の真の旗手になれるか?|ビジネスパーソンのための占星術

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ルネサスエレクトロニクス(写真は武蔵事業所、東京都小平市)

こんにちは、柳川隆洸です。

新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。西洋占星術では1ヶ月の始まりを新月としており、新月の星配置を見ることで1ヶ月の社会的傾向を知ることができます。

まずは先月5月12日の新月から1ヶ月の振り返りをしたいと思います。

前回の記事で5月に入ってから、金融においてのネガティブな事象が起きたり、社会に不穏なムードが漂ったりし、スッキリしない状況になるとお伝えしていました。

米市場でインフレ加速への警戒が強まり、株価が急落。同じ時期にビットコインの暴落もあり、マーケットではかなりの混乱が発生しました。また、中東の衝突も激化しており、米国が仲介するも効果が出ていない状況です。

そんな状況での5月新月からの星の影響を見てみましょう。

常識を覆す天体配置の影響に注意を

新月は6月10日 19:52です。

実は2021年はこれまでの常識が覆されるようなイベントが発生しやすい1年で、そんな常識を覆すような天体配置が6月中を通して発生しています。

このような時期はこれまでの経験では考えられなかったような事態になりやすく、社会やビジネスの環境変化も起きやすいので十分注意してください。

また、この常識が覆される期間中に、水星や木星、海王星が逆行現象を始めますので、様々な情報が錯交して何を信じれば良いのか分からず、混乱しがちです。

何の材料もなく金融が合理的ではない活況を示したり、ちょっとしたキッカケで相場が暴落したりとパニック状態になりやすいでしょう。

木星逆行は6月21日頃から発生しますが、このような時には政治への不信感や失望感を感じやすく、それによって経済に混乱をきたす結果となる可能性もあります。6月末から7月初旬にかけて、テロ活動の勃発やサイバー攻撃をはじめ、さまざまな人為的な脅威にさらされる傾向があります。

このようにネガティブなイベントが多くなりがちですが、6月21日以降の木星逆行からは、混乱と同時に楽観的な機運も高まるので、それほどの息苦しさはなさそうですし、水星が順行する6月24日以降はビジネスにおいてポジティブなニュースも流れやすくなりますから、6月後半になるほどに問題は軽くなっていくでしょう。

このような影響はすべて私たちの生活やビジネスにも影響しますから、特に6月の常識が覆される天体の影響には十分に注意して、もしそのような事態になった時は古い体制でいるよりは新しい流れの方へとシフトする選択が吉になりやすいです。

7月に入ると、また天体配置がネガティブな状況に転じます。地震などの自然災害に不安を感じる配置ですし、攻撃的なテロや戦争なども心配すべきポイントになります。特に自然災害への十分な対策は今のうちに対応しておいてください。

【企業ピックアップ】ルネサスエレクトロニクス

毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。今回は半導体大手のルネサスエレクトロニクス(設立2002年11月1日)を選びました。

ルネサスエレクトロニクスの前身企業には二つの流れがあります。日立製作所と三菱電機の半導体部門が事業統合して発足したルネサス テクノロジ。もう一つがNECの半導体部門を継承するNECエレクトロニクス。この両社の経営統合によって2010年に誕生しました。

近年、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」、次世代通信規格「5G」の普及や、電気自動車(EV)シフトや自動運転に代表される自動車業界の変革などが急速に進展し、高成長向けの半導体製品の需要がますます高まっています。さらに新型コロナウイルス感染の流行拡大が社会のデジタル化を一層促しています。

こうした中、ルネサスは2021年2月に、英半導体メーカーのダイアログ・セミコンダクターを約6100億円で買収することを発表しました。

売上高7000億円規模のルネサスが年商に匹敵する巨費を投じた買収が功を奏すのか、半導体業界で生き残りをかけた経営判断も含め、ルネサスの今後を西洋占星術を使ってチェックすることで、通常では見ることができない発見や気づきをみていきたいと思います。

社会的な成功を意味する天体配置

まずはルネサスエレクトロニクスという企業の傾向を占星術でみてみようと思います。

ルネサスは複数の企業の半導体部門が分社化して経営統合した企業ですが、バラバラだった会社の伝統やノウハウを吸収し統合する能力に優れた蠍座を強調した企業がルネサスです。

一見すると日本を代表する企業が力を合わせて日本の未来を牽引してくれる理想的な企業のように感じますが、そんな夢のような理想を掲げながら、それが実体を伴わない理想で終わってしまう傾向も強く持つ特徴も見えてくるホロスコープをしています。

また、ルネサスのホロスコープでは従業員がかなり改革を迫られる様相で、相当ストレスフルです。ですが、ホロスコープにおいてネガティブな面は、それを乗り越えると強力な創造性へと昇華できる可能性にもつながります。

ルネサスは創業から2010年頃までは赤字続きでしたが、製品分野を絞り構造改革をし、リストラに次ぐリストラも奏功し、黒字化に成功しました。

様々な企業文化が入り交じる組織を1つにまとめ上げることに成功したのは、やはりルネサス従業員の忍耐と努力が大きかったと推察できますし、日本企業の底力を感じさせてくれます。

企業にとってどうしても欲しい社会的な成功を意味する天体配置である木星と冥王星という天体のつながりをルネサスはかなりシッカリと持っています。

今後も様々なトラブルはあるにしても、結果的には成功させてしまう力強さをルネサスは持っていますから、変化が激しい熾烈な半導体業界においても耐え抜ける企業ではないかと感じさせてくれるホロスコープです。

定期的に試練が発生しやすい傾向

では次に、ルネサスエレクトロニクスの今後の流れを見てみようと思います。

ルネサスの最近の話題はやはり、英半導体企業のダイアログ・セミコンダクターの大型買収でしょう。ですが、その発表があった翌月の3月に那珂工場(茨城県ひたちなか市)で火災が発生し、製造ラインが停止する事故が起きました。生産能力の完全な回復は6月中旬が見込まれています。

この2021年2~3月のホロスコープを見てみると、ルネサスにとって試練とも言えるハードな天体配置になっていました。

そもそもルネサスのホロスコープは定期的に試練が発生しやすく、様々なトラブルに見舞われやすい傾向があります。

その中でも今年初旬のハードさはかなりのもので、火災によるトラブルもさることながら、このようなネガティブなタイミングで発表をした買収案に少々不安を感じます。

ルネサスにとってハードな天体配置は概ね、地に足が着かない拡大されすぎた理想か、従業員の挫折のいずれかになりやすいのですが、今年の初旬は拡大されすぎた理想が焦点になっていて、ギャンブル的な決断が含まれているのではないかと感じます。

今回のルネサスの買収発表について無理をしすぎという意見がある一方で、先見の明があると評価する意見もあります。

英ダイアログ買収、行方を決める勝負どころ

いずれにしても、今回の買収の結果によってルネサスが大きく生まれ変わるほどの変化が起きることはホロスコープからも読み取れますので、今後のルネサスの行方を決める勝負どころと言えそうです。

ルネサスにとって2021年はかなりストレスがのしかかってくる時期で、これが21年11月頃まで続きます。

英ダイアログの買収完了は21年末までを見込んでいますが、12月頃にはルネサスの天体配置が幸運な状態になりますので、この時期と重なれば発展的な方向へとスムーズに流れていく可能性が強くなりそうです。

少し先の予測になりますが、今回のようなハードな天体配置が再びルネサスに影響してくるのは2027年~28年にかけてになります。

この時も恐らく、大改革をせざるを得ないような事態になっている可能性があり、それを乗り越えることでさらなるステージアップを目指すキッカケになる時期になると思われます。

成功を実現する企業として設立されたのは間違いないですが、そのための試練も多く経験しやすい傾向もあり、今後のルネサスの動向によって日本企業全体に大きな影響をもたらすことを考えると、他国のライバル企業に負けない立ち回りを期待したいですね。

※次回公開は7月9日です。