図3 経営統合公表後の株価推移と株価比率の推移

*株価推移(公表前日終値=100として指数化) 株価比率(昭和シェル石油株価/出光興産株価、右軸)

経営統合公表後の株価推移と株価比率の推移
筆者作成

TOBプレミアムはどのくらいとなりそうか

経営統合公表後、両者とも株価は大きく上昇していますが、上昇率は出光のほうが高く、株価比率はむしろ低下していきました。その後、昭和シェル株価が追い上げを見せ、株価比率は上昇しましたが、8月20日現在、公表直前の0.40までは達していない状況です。

マーケットではあまり大きなプレミアムは期待しておらず、市場株価法の算定結果に基づくプレミアムがゼロに近い株式交換比率になるとの見方が優勢であると解釈できるでしょう。

であるとすれば、仮にマーケットの期待以上のプレミアムが乗るとすれば、現時点で昭和シェル買い1に対し出光興産売り0.39のロングショートポジションを組むことにより、低リスクでTOBプレミアムを取りに行く戦略が考えられます。

最終的な統合比率が0.4以上であれば利益が出ますし、「対等の精神での合併」から「出光興産による昭和シェル石油買収」に変化した経緯等に鑑みれば、少なくとも5%程度のプレミアムは期待できるのではないかと考えられます。

但し、国内の石油精製産業は成熟産業で、成長が期待されていないという点に鑑みれば、例えば直近四半期の平均プレミアム25%には届かない可能性が高いのではないかと思います。