東京を代表するサラリーマンの街・新橋。その新橋駅西口広場は別名、「SL広場」。普段なら蒸気機関車(SL)がでんと構えているのだが、工事用のシートで覆われた。実はおよそ8年ぶりの“化粧直し”。機関車の塗装工事が始まったのだ。
工事名は「新橋駅西口広場維持工事(蒸気機関車塗装)」。黒色をした機関車の塗装を塗り直し、その姿を美しく保つのはもちろん、鉄の保護や防食を目的としている。工期は5月23日~8月上旬。この間は正午、午後3時、午後6時に鳴らす汽笛を止める。
工事用シートには「2022年新橋 鉄道開業150年!」の文字が記されている。ここ新橋と横浜を結んで日本初の鉄道が開業したのは1872(明治5)年にさかのぼる。
新橋駅西口広場に置かれたのは「C11形」というタイプのSL。鉄道開業100年の1972(昭和47)年に当時の国鉄(現JR)から無償貸与された。これを機に「SL広場」と呼ばれるようになって今年は50年の節目でもあるのだ。
新橋はビジネス街の丸の内、官庁街の霞が関、花の銀座がいずれも至近距離。駅周辺には飲食店が密集する。そんな新橋でランドマークの役割を果たしてきたのがSL。とりわけ、サラリーマン諸氏には再会の日が待ち遠しいに違いない。
文:M&A Online編集部