米サード・ポイントがAMD株取得、改革は求めず=関係筋
[2日 ロイター] - 著名投資家ダニエル・ローブ氏は2日、同氏のヘッジファンド、サード・ポイントの投資家に対して、アドバンスト・マイクロ ・デバイセズ(AMD)の株式を取得したと伝えた。関係筋が明らかにした。
サード・ポイントはアクティビスト(物言う株主)として企業に改革を迫ることがあるが、関係筋によるとAMDに改革を促す計画はなく、今回の出資はパッシブ投資とみなすことができるという。
ローブ氏の広報担当者とAMD社は、コメントを控えている。
パソコンやデータセンター、ゲーム機向け半導体を設計するAMDの株価は、年初から約21%上昇している。アナリストはAMDや同業のエヌビディアが「チャットGPT」など、人工知能(AI)を活用した自動会話プログラム、チャットボットを支える技術を後押しすると予想している。
AMDの時価総額は約1250億ドルと、競合インテルを引き離している。半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)などに生産を委託することで、AMDは技術面での優位性を確保している。
自社で半導体の設計・製造を行うインテルは、技術的な優位性を生み出す努力で遅れを取り、競合からのシェア奪還に苦慮している。
AMDの株価は2日の米株式市場で約2.75%高で引けた。サード・ポイントの同社への出資はCNBCが先に報じた。