連結納税の仕組みを理解してみる!

連結納税制度は2003年3月期から適用可能となりました。適用開始からまもなく15年を迎えようとしています。しかし、世間での認知度はまだまだ高いとはいえないようです。

連結納税を活用すれば親会社と子会社を合わせたトータルの納税額を抑えることができる状況にあるにもかかわらず、連結納税の存在を知らなかったり、自社で活用できるとは思っていないために、検討すらされていない会社も多いと考えられます。

今回は、連結納税の仕組みを理解するため、少しテクニカルにはなりますが、計算手順にまで踏み込んで、その構造を確認してみることにしましょう。

■「連結決算」と「連結納税」はまったく別物だ!

通常の法人税申告書は、決算書の1つである損益計算書の最終利益からスタートして、税務上は損金と認められない費用を加算するなどの申告調整を行い、税務上の「所得」を算出した上で税額を算定するという構造になっています。

一方で、連結納税は企業グループ単位で法人税申告を行うものです。したがって、税額を算定する手順としては、たとえば、グループ全体の連結決算書を作成して、連結損益計算書の最終利益からスタートするという方法も考えられます。

しかし、実際には連結決算書をもとに税額計算するのではなく、各社の個別決算書上の当期利益からスタートして、税務上必要な調整を行い、それを合算して「連結所得」を算出する方法がとられます。つまり、連結納税と連結決算書は無関係であり、連結決算書を作成していない会社でも連結納税を行うことは可能です。

図 連結納税申告書作成の流れ