調剤薬局の買収に目を向けると、1店舗当たりの売上高の大きさに気づく。公表資料から売上高や店舗数を認知できるデータを集計すると、買収した調剤薬局の1店舗当たりの売上高は3.29億円となっている。一般に、薬局がM&Aの対象になるかどうかは、1店舗当たりの年間売上高が1億円に達しているか否かで判断される。従って、平均が3億円というのは高いレベルである。ここから日本調剤は、1店舗当たりの質を重視してM&Aを行っていることがうかがえる。

先行投資が開花
ジェネリック医薬品で強み
 一方、ここ数年の動向では、医薬品製造関係のM&Aと投資が目立つ。国が医療費削減の切り札としているのがジェネリック医薬品(後発医薬品)の普及である。そのジェネリック医薬品製造を手掛けているのは調剤薬局チェーンでは日本調剤だけだ。投資額が薬局を1店舗出店するのとは訳が違う。さらに製造業者としての責任は小売業者のそれより格段に重い。実際、医薬品製造関連の買収や設備投資に投じた資金は判明しているだけで133億円に達する。しかもジェネリック医薬品製造に参入した直後の2006年3月期から12年3月期までは7期連続の営業赤字で、その間の累積赤字は42億円に達していたのである(下図参照)。