「ワクチン接種」ニューヨークツアーを開始「今すぐ打ちたい」ニーズに対応

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ニューヨークの夜景

旅行会社のティ・エス・ディ(東京都渋谷区)、トランスオービット(東京都港区)、ビュート(千葉市)、MILE SHARE(札幌市)、PINK(東京都品川区)の5社は、米国のツアー会社TRANS M.A.P.P. Inc(カリフォルニア州)が主催する「ニューヨーク ワクチン接種支援ツアー」の販売に乗り出した。

ニューヨークで、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製のワクチン接種と、日本帰国に必要なPCR検査を行う現地3泊のツアーで、日本でのワクチン接種を待てない事情がある「今すぐ打ちたい」人向けに販売する。

ツアー代金は1人37万円で、これとは別に日本-ニューヨーク間の往復航空券や食事飲物代金、日本出発前PCR検査料金、日本帰国後の自主待機料金などが必要となる。

「今すぐ打ちたい」の思いを実現するのに、この料金は高い?それとも安い?

うまくいけば自由行動も

接種するJ&Jのワクチンは1回の接種で効果が期待できるもので、J&Jは2021年5月24日にワクチンの製造販売承認を厚生労働省に申請しており、2022年初頭から日本へのワクチン供給が可能になるとしている。

同ワクチンは、新型コロナウイルスの遺伝子を体内に入れるベクター(運び屋)として無害化した風邪などのウイルスを用いており、ウイルスベクターワクチンと呼ばれる。5月21日に日本での特例承認を取得した英アストラゼネカ製のワクチンと同じタイプで、米ファイザー製や、米モデルナ製のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンとは異なる。

ツアーの日程は、ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港に到着したあと、マンハッタンのホテルにチェックインし、すぐにワクチン接種会場まで徒歩か、地下鉄などの公共交通機関を利用して移動し、ワクチン接種を受ける。

2日目は飛行機の遅延などでワクチン接種が受けられなかった場合の予備日で、予定通り接種が行えた場合は終日自由行動となる。3日目は日本に再入国する際に必要となる新型コロナウイルスの陰性証明書を取得するためのPCR検査を行い、翌日に帰国する。

観光促進策で観光客にも接種

ニューヨーク州ではワクチン接種を組み合わせた観光促進策として、州外の米国人やニューヨークを訪れた外国人観光客にワクチンの接種が行われている。

米国ではニューヨークのほか、マイアミやダラス、シアトルなどでもワクチン接種を目的とした「ワクチン・ツアー」が実施されており、カナダや中南米の人たちの人気を集めているという。

文:M&A Online編集部