2018年11月にオープンした日本初のムーミンパーク「メッツァ」が、早くも苦戦を強いられています。テーマパークを統括するフィンテック グローバル<8789>はテーマパークのオープン前、2019年9月期の売上目標を96億円としていました。それが半分ほどの54億700万円で着地する結果となりました。同社は投資回収の見込み時期を含めた中期経営計画の見直しに迫られました。

メッツァは、駐車場無料キャンペーンを実施するなど客数獲得に動きますが、どれだけ売上を伸ばせるのかは不透明です。

この記事では以下の情報が得られます。

  • ・ムーミンパークの事業計画と現状
  • ・メッツァがテーマパークの強みを発揮できない理由

                               

今期売上132億円の目標は白紙撤回

無料で楽しめる遊具も多数設置

メッツァの運営は株式会社ムーミン物語(本社:埼玉県飯能市)が行っています。この会社は、2013年11月に投資銀行業を営むフィンテック グローバルが出資をして設立したものです。

メッツァは、鉄道や不動産会社などが都市計画を軸に立ち上げたものではなく、ファンドの投資案件として推進されたものでした。すなわち、鉄道・バスや周辺ホテルへの波及効果よりも、テーマパークとキャラクターグッズで稼ぐことに力が注がれています。

それが思うように進んでいません。下の表はメッツァをオープンする前の2018年5月28日に発表した、フィンテック グローバルの中期経営計画(目標値)と実際の数字です。

2018年9月期2019年9月期
売上目標41億6000万円96億円
実際の売上1億2900万円(計画比97%減)54億700万円(計画比44%減)
営業利益目標△9億5000万円5億円
実際の営業利益△9億6600万円△4億2300万円

中期経営計画決算短信より筆者作成


2019年9月期は5億円の営業利益を見込んでいましたが、結果は4億2300万円の赤字。売上・利益ともに計画を大きく下回っています。2020年9月期は132億円の売上、27億円の営業利益目標を掲げていました。現時点で想定を大きく下回るために、見直しを迫られています。

来場者は年間100万人を目標としており、実際に開業から9か月後の2019年7月に累計100万人を突破しています。

つまり、来場者が想定よりもお金を落とさないことに原因があるのです。