レオパレスが「レノ」の要求を一転受け入れ 臨時株主総会を開催

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アパート建設大手のレオパレス21<8848>は同社株式の14.45%(2019年12月18日時点)を保有する大株主で、旧村上ファンド系のレノが求めていた臨時株主総会を2020年2月27日に開くことを決めた。 

10人の全取締役の解任を要求

レノは2019年12月27日付の書面で、レオパレスに臨時株主総会の開催を求めており、これに対しレオパレスは2020年1月17日に「(臨時株主総会の開催要求は)権利濫用に該当するものと判断し、臨時株主総会開催の手続きは行わない」としていた。 

これが一転して「諸般の状況を考慮の上、臨時株主総会については開催の方向で検討を開始する」と1月24日に発表し、27日に取締役会で正式に開催を決めた。 

レノは1月24日にホームページで「レオパレス21の臨時株主総会の弊社による開催許可を裁判所に請求していた。本日行われた裁判所での協議の結果、弊社の株主としての権利の正当な主張をレオパレスが認め、2 月 27 日にレオパレスが臨時株主総会を開催することになった」と発表した。 

さらにレオパレスが臨時株主総会開催の検討を始めた理由について「諸般の状況を考慮の上と言った言葉で濁すことなく、しっかりと説明することが望ましい」と注文を付けている。 

レノは、レオパレスの10人の全取締役の解任とレノが推薦する取締役3人の選任などを求めている。 

2020年3月期は304億円の当期損失

レノは2019年5月14日にレオパレス株の6.24%を新規保有したあと、同月に5度買い増し、保有割合を一気に16.17%まで高めた。その後、売り買いを経て12月に4度買い増し、保有割合を14.45%としていた。

レオパレス21は2019年11月7日に、施工不良問題で発生した特別損失の計上と業績の動向を踏まえて、2020年3月期の売上高を前年度比11.5%減の4473億円に、営業損益を280億円の赤字に、経常損益を278億円の赤字に、当期損益を304億円の赤字にそれぞれ下方修正した。

文:M&A Online編集部