GRIT(グリット)~努力は才能を凌駕する②

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前回は、前回は、やり抜く力(GRIT)の意味とその要素、さらにやり抜くために持久力が重要であることをご紹介しました。 今回は、継続を阻害する要因とその対策、そして成長思考と固定思考の違いをご紹介します。

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3.継続を阻害する要因とその対策

ではなぜ、人は目標半ばで継続できなくなってしまうのでしょうか。それは以下のような要因が考えられます。

①興味が無いことをやっているから
②難しすぎる目標を掲げるから
③やらされているから
④続けても成果が出ない
⑤続けることに意義を見出せなくなった

このような継続を阻害する要因を防ぐ対策についてみていきます。

①興味が無いことをやっているから⇒興味があることを目標にする

やり抜く人は興味を持ったことを追いかけています。逆説的に言うと、興味がないことを続けることは難しいと言えます。最初は「〇〇さんのようなプレゼンができるようになりたい」というちょっとした憧れでも構いません。自分の興味がわいたことを目標にしましょう。

②難しすぎる目標を掲げるから⇒ちょうどよい目標を掲げる

あまりに簡単な目標だと達成感は得られませんし、達成することが難しいような目標を掲げてしまうと挫折する可能性が高くなります。本人が「これなら頑張れば達成できる」と感じられ、長期的に取り組む類のことを設定することが重要です。 また、なんとなくのイメージではなく、できれば数値で定量的に測れる目標だと、攻略したぞ!という達成感が出ます。

③やらされているから⇒自分で掲げた目標なら努力できる

他人が決めたことを続けるのは困難です。しかし、自分で決めたことなら、人間は継続することができます。与えられたミッションであったとしても、それを達成するための具体的な目標は自分で立てるようにしましょう。

④続けても成果が出ない⇒意図を持った努力をする

継続することと、なんとなく続けていることには明確な違いがあります。成果につながる継続とは、機械的なルーティンではなく、明確な意図を持った努力をすることです。 例えば、練習の内容を記録する、定期的な振り返りを行う、目標を細分化してひとつずつ克服する計画を立てるなどです。ただ漫然と続けるのではなく、記録したり、そこから振り返ったり、改善を試したりなどの意図的なチャレンジが必要です。

⑤続けることに意味を見出せなくなった⇒社会的貢献など有意義な目的をもつ

組織や社会にとって意味がある・誰かの役に立つことは、仕事に意義を与えます。近年SDGs達成への取り組みが注目されていますが、価値がある目的や、誰か・何かの役に立つ仕事は誇りを生みます。やればやるほどポジティブな達成感を伴うので、情熱を持って仕事に没頭できます。

周囲に反対されたり、途中であきらめそうになったりしても、動機が大きな意義につながっていると、初心に立ち返り、長期的に継続してやり抜こうと思えます。仕事に対し、深い意義を感じることはワークエンゲイジメントを向上させます。
※「ワーク・エンゲイジメント」......ポジティブで達成感を伴う仕事上の心的状態

4.成長志向と固定思考

さて、ここまでのプロセスをみて頂いて、何故ここまでして継続しなくてはならないのかと疑問を感じた方もいると思います。そこで成功した人材に関するこんな研究結果をご紹介します。

アメリカの心理学者アンジェラ・ダックワースは、陸軍士官学校や子どもたち、民間企業や医師、弁護士などあらゆる方面で調査をしました。途中で辞めてしまう人と卒業する人、テストで勝ち残る生徒、成功者に共通する特徴を調べた彼女は、「人が成功するのは能力や身体力、IQとは関連性がなく、長期的にやり抜く力があること」を発見しました。

また、「偉業を成し遂げた人物に共通する特徴」を研究したスタンフォード大学の心理学者キャサリン・コックスも、「知能のレベルは最高ではなくても、最大限の粘り強さを発揮して努力する人は、知能のレベルが高くてもあまり粘り強く努力しない人より、はるかに偉大な功績を収める」と述べています。 (アンジェラ・ダックワース著、神崎朗子訳『やり抜く力~人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける、ダイヤモンド社、2016年、113p』

やり抜く力がある人は、自分の限界はここまで、と決めず、能力は努力次第で向上させることができると信じています。これを「成長思考」と言います。 一方、自分の能力は変えることができないという考えが「固定思考」です。

<成長思考と固定思考>
「成長思考」
・もともとの知的能力のレベルにかかわらず、かなり向上させることができる
・知的能力はつねに大きく向上させることができる

「固定思考」
・知的能力は人の基本的な性質であり、ほとんど変えることはできない
・新しいことを学ぶことはできるが、知的能力自体を向上させることはできない

成長思考の人は、ポジティブな心理から挑戦を続けるのでやり抜く力も強化されていきます。固定思考の人は、持って生まれた知的能力は向上しないという思考回路なので、挫折すると自分には能力がないからだと解釈してしまいます。ネガティブな気持ちから他責(人のせい)にして工夫しようとしません。ますますやり抜く力は育たないという悪循環にはまります。

つまり、成長思考を持って継続することができる人は、能力やIQに関係なく成功を手にすることができるというわけです。

株式会社インソース より

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