100円を維持した「はま寿司」「かっぱ寿司」安さを武器に「値上組」に攻勢

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東京・秋葉原の店舗看板

スシローとくら寿司の回転ずし大手2社が値上げに踏み切る中、一皿100円を維持した、はま寿司とかっぱ寿司が安さを強調したキャンペーンで攻勢をかけている。

ゼンショーホールディングス<7550>傘下のはま寿司は、2022年10月20日に「はま寿司の大切りドデカねた祭り 第2弾」を開催。カッパ・クリエイト<7421>傘下のかっぱ寿司も、10月12日から10月31日まで「かっぱの初物うに祭り」を開催中だ。

スシローは10月1日に110円(税抜き100円)の皿を120円に、くら寿司も同日に110円の皿を115円に引き上げた。大手4社の対決に、消費者はどのような判断を下すだろうか。

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安さを強調

はま寿司の大切りドデカねた祭りは、10月6日の第1弾に次ぐもので、今回は「大切りまぐろはらみ」「三陸産大切り銀鮭」「山盛り釜揚げ白えびつつみ」などを、いずれも110円で投入する。

第1弾では、110円で提供したすしは「特盛りえんがわつつみ もみじおろしのせ」の1品だったが、第2弾では110円すしを3品に増やし、安さを強調した。

このほかに第1弾で好評だった「九州産大切り活〆平政」「特盛り炙り黒毛和牛とろ握り」(いずれも319円)なども引き続き販売するのをはじめ「サーモン かぼすおろし」「とろびんちょう かぼすおろし」(同165円)も投入する。

一方、かっぱ寿司は、2022年3月以降に獲れた初物のウニをノリで包んだ「初物うに包み」を1貫110円で販売する。初物ウニの濃厚な甘みとまろやかな舌触り、有明産の風味豊かなノリのパリパリ感が味わえるという。

このほかに「うに軍艦(2貫330円)」「うにいくら軍艦(同)」、「うに和え石垣貝と卵黄軍艦(同)」「大判牛カルビ炙り うにのせ(1貫330円)」などを販売する。

大手4社の対決の結末は

スシローは店舗を郊外型、準都市型、都市型の三つに区分し、最も値段の安い皿は、郊外型で110円を120円に、準都市型では121円から130円に、都市型では132円を150円にそれぞれ引き上げた。

くら寿司は、110円の皿を115円に引き上げる一方で、220円の商品を165円に引き下げた。これまで値段は1皿110円と、皿を2枚重ねた220円の2種類だけだったが、自動で正しく計算できるシステムを構築し、165円商品を投入した。

「値上組」と「維持組」の10月の月次の売上高には、どのような変化が現れるだろうか。

文:M&A Online編集部