緊急事態宣言の延長と対象地域の追加に伴うスポーツクラブ各社の5月12日以降の対応が出そろった。東京都と大阪府の大型商業施設(床面積1000平方メートル超)では知事判断で休業要請が継続される中で、主要クラブで唯一、ゴールドジムは営業再開を決めた。利用者の健康維持、免疫力向上を促進させるなどの社会的意義を考慮した結果としている。
京都府、兵庫県では時短営業の形で再開するところが大部分だが、コナミスポーツは土曜・日曜に限り休業する。愛知県、福岡県では時短営業ないし通常営業で対応する。
東京、大阪、京都、兵庫の4都府県で4月25日に発出された新型コロナウイルス感染対策の緊急事態宣言は5月12日から31日までの延長期間に入るとともに、12日から愛知、福岡の両県が対象地域に追加される。
これを受け、スポーツクラブの大半は週明け10日に、対象地域の店舗における12日以降の対応をHP(ホームページ)で公表。スポーツクラブNAS、メガロスは11日まで最終決定がずれ込んだ。
スポーツクラブを含めて百貨店など大型商業施設はこれまでの休業要請から20時までの営業時間短縮に要請が緩和されたが、東京、大阪は知事判断で休業要請の継続を決めた。このため、東京、大阪とその他の京都、兵庫、愛知、福岡で休業か時短営業かで対応が分かれることになった。
ただ、東京、大阪で足並みが完全にそろったわけではない。他クラブが休業継続を決める中、ゴールドジムは東京、大阪、京都、兵庫の4都府県の店舗について、営業面積を制限したうえで営業再開に踏み切る。
ゴールドジムはHP上で、フィットネスによる利用者の健康維持、免疫力向上を促進させるなどの社会的意義を考慮した結果だと説明。臨時休業による近隣店舗(大規模施設以外は営業中)の密を防ぐ狙いもあるという。愛知、福岡の店舗は宣言前の体制を維持する。
京都、兵庫の店舗は営業時間などで対応が分かれるが、全クラブが一斉に営業再開する。コナミスポーツは平日営業時間を短縮(最長19時まで)し、土・日を休業する。セントラルスポーツは土・日も時短営業する。ルネサンスは兵庫の店舗で通常営業に戻す一方、京都では土・日に休業とする。
関西地盤のコ・ス・パ(大阪ガス傘下)は大阪で引き続き休業し、兵庫、京都は平日19時まで、土・日休業とする。スポーツクラブNASは11日まで東京、大阪での対応決定を持ち越していたが、最終的に休業を決めた。
文:M&A Online編集部