ゼネラル・オイスターの”士業向け広告騒動”は本当に終焉を迎えたのか

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※画像はイメージ

オイスターバーを運営するゼネラル・オイスター<3224>が、株式の29.60%を保有する筆頭株主ネクスタ(東京都渋谷区)から、士業向け広告などへの事業転換を迫られていた騒動で、2022年5月31日にゼネラル・オイスターとネクスタが事業転換の検討と提案を凍結することで合意し、株主提案は取り下げられました。

ゼネラル・オイスターは、4月25日にネクスタから株主提案を受領した後、独立委員会を設置するなど徹底的に対抗する姿勢を見せていました。それもそのはず。ネクスタを支配する兼子修一氏は代表を務めるトラストフィナンテック(東京都千代田区)を通して、破産した「東京ミネルヴァ法律事務所」を支配していたリーガルビジョン(東京都渋谷区)の株式を、RVH<6786>から取得していたからです。

激しいつばぜり合いを繰り広げたにも関わらず、6月29日に開催されたゼネラル・オイスターの株主総会で、ネクスタを支配する兼子修一氏の取締役選任を決議。ネクスタの代表取締役・稲田淳史氏も社外取締役監査等委員として会社に残っています。その経営姿勢については、一部の株主から疑問視する声が出ています。

この記事では以下の情報が得られます。

・ゼネラル・オイスターの経営姿勢が問題視される理由
・株主総会の様子

取締役会で適切な議論がなされていたか

ネクスタは、2021年3月に投資ファンドTRYFUNDS INVESTMENT(東京都港区)からゼネラル・オイスターの株式を譲受し、25.21%を保有する筆頭株主となります。その後、阪和興業<8078>とともに第三者割当増資を引き受け、保有比率を高めました。

※ゼネラル・オイスターとネクスタの対立についての詳細は、こちらの記事を参考にしてください。
牡蠣専門店に士業の広告を手掛けろと迫るミネルヴァ法律事務所の幻影

2022年1月11日に公表された「阪和興業株式会社との資本業務提携契約の締結及び第三者割当による新株発行に関するお知らせ」において、第三者割当増資の割当先であるネクスタに対し、専門調査機関トクチョー(東京都中央区)に調査を依頼。ネクスタが反社会的勢力との関係がないこと、その他過去の行為における属性情報、訴訟歴、破産歴などを確認したと明記されています。

しかし、ネクスタからの株主提案を受けた後のゼネラル・オイスターは、ネクスタへの「質問状」(※現在は非公開)で、ネクスタ関係者の経歴や人脈を疑う記述を行っています。

東京ミネルヴァ法律事務所との関係を明らかにする箇所では、「東京ミネルヴァ法律事務所が破産に至るまでの5年間の取引額」や「債権額、否認請求に至った経緯と理由、事件の進捗状況」について回答を求めています。

また、ミュゼプラチナム(東京都渋谷区)のアフィリエイト広告事業を提案された箇所では、RVHが2020年2月にミュゼプラチナムの株式を譲渡していることが判明したとしたうえで、「RVHとネクスタの人的関係、資金的関係」「RVHに関し、元ライブドアで東京地検に逮捕・有罪判決を受けた人物がM&Aの黒幕である等とのメディア記事があるが、当該人物との関係」を明らかにするよう求めました。

その他、厳しい質問が次々と盛り込まれています。

■「質問状」より一部抜粋

※保有目的を純投資としているにも関わらず、株主提案していることが虚偽であると糾弾している

ここでのポイントは、2022年1月11日の第三者割当増資を決める取締役会において、トクチョーの調査も使ってネクスタが会社の成長を促進するパートナーとして相応しいと判断したにも関わらず、株主提案がなされた後になってゼネラル・オイスターが自らネクスタの調査を行い、ネクスタにとって不都合な事実が次々と明らかになっている点です。

ゼネラル・オイスターは監査等委員会設置会社。監査等委員は取締役として取締役会の決議に参加しています。兼子修一氏がリーガルビジョンを買収していたことは各メディアが報じており、RVHもその内容を開示しています。監査等委員である、原大二郎氏、淺枝謙太氏がその情報を把握していない可能性の方が低いでしょう(三人目の監査等委員はネクスタ代表の稲田淳史氏)。

新型コロナウイルス感染拡大という外食市況の急悪化で財務状況が危機的であったとはいえ、第三者割当増資の意思決定が適切な監査体制のもと、取締役会で十分議論されたのかは疑問が残ります。

株主総会においてはこの点を株主から質問されました。しかし、経営陣からは明確な回答が得られていません。

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