売り上げ・利益の伸長状況からは、同社がサブプライム危機(リーマンショック)後、東日本大震災後に積極的な投資を行っていたことがうかがえる。実際、コスモスライフ(売上高310億円)、フジタ(売上高3108億円)、コスモスイニシア(売上高802億円)といった大型買収はその時期に集中している。

 M&Aで成長する会社の中には、買収された会社の自治をことさら重んじて、社名をそのまま維持するケースも多いが、大和ハウス工業のM&Aでは買収後、比較的時間を置かずに社名変更を行っているケースが多いのも特徴だ。

■大和ハウス工業の主なM&A

年月 事業分類 内容
1955.4 - 創業
1959.10 - 東京、大阪市場店頭承認銘柄として株式公開
1961.10 - 東京証券取引所に上場
1978.4 - 能登ロイヤルホテルをオープンし、リゾートホテル経営を開始
1980.8 - ホームセンター第1号店を奈良市にオープン
1983.5 - 中華人民共和国上海市において外国人宿泊用施設を建設。以後、中国事業を本格化
2004.2 ホテル ダイワロイヤルを完全子会社化
2004.9 金融 大和商工リース(売上高958億円)の株式を買い増し、出資比率40%に
2004.10 不動産 大阪丸ビルを15億円で買収(86%)
2005.3 物流 住友倉庫と業務資本提携(少額出資にとどまる)
2005.4 健康余暇 日本体育施設運営(NAS)(売上高104億円)を買収(86.9%)
2006.3 金融、インテリア、物流 大和ハウスグループ3社(大和商工リース<現・大和リース、売上高1120億円>、ダイワラクダ工業<現・デザインアーク、売上高395億円>、大和物流<売上高283億円>)を完全子会社化
2006.5 不動産 アイディーユーと業務提携
2006.10 クレジット クレディセゾンと合弁で大和ハウスフィナンシャルを設立(60:40)
2006.11 不動産 ユニクロと出店に関する業務提携協定書を締結
2006.11 電力 エリーパワーの第三者割当増資を引き受け、3億円を投じて31.25%を取得
2007.3 電力 エネサーブ(売上高258億円)の第三者割当増資を引き受けるとともに公開買付(TOB))を行い、買収。93億円で50.29%の株式を取得
2007.11 ホームセンター ダイヤ通商からホームセンター6店舗(売上高88億円)を買収
2008.3 事業施設 小田急電鉄から小田急建設の株式の33.1%を16億7000万円で買収
2008.7 電力 エネサーブ(売上高81億円)を完全子会社化(TOBで92.48%まで買い増し、103億円を投下)
2008.12 REIT モリモトアセットマネジメントを買収(73.5%)、同時にビライフ投資法人(現・大和ハウス・レジデンシャル投資法人)の出資口の10.27%を取得してビライフ投資法人のスポンサーとなる
2009.8 マンション管理 事業再生ADR中のコスモスイニシアからコスモスライフ(現・大和ライフネクスト、売上高310億円)を買収
2009.9 REIT 民事再生手続き中のJ-REITニューシティレジデンス投資法人のスポンサーとなる。60億円を払い込み、その後10年4月にビライフ投資法人(現・大和ハウス・レジデンシャル投資法人)に吸収合併
2011.6 REIT モリモトから大和ハウスモリモトアセットマネジメント(旧モリモトアセットマネジメント)株式を追加取得、出資比率は93.5%に
2012.11 - 大和ハウスリート投資法人が、株式会社東京証券取引所不動産投資信託証券市場に上場
2012.3 マンション管理 グローバルコミュニティ(売上高100億円)を買収(94.7%)
2012.6 介護 東京電力から東電ライフサポート(売上高14億円)を買収(100%)
2012.8 事業施設 フジタ(売上高3108億円)を500億円で買収(100%)
2013.6 パーキング ダイヨシトラスト(現・大和ハウスパーキング、売上高44億円)を27億円で公開買付
2013.6 不動産分譲 コスモスイニシア(売上高802億円)を第三者割当増資と既存株主からの取得により95億円で買収(63.25%)
2014.5 パーキング トモ(売上高32億円)を買収(91.37%)
2015.2 事業施設 大和小田急建設を株式交換により完全子会社化
2015.8 事業施設 大和小田急建設を完全子会社のフジタに吸収合併