ご注意ください
この記事は公開から1年以上経っています。掲載されている情報は、公開当時のものです。

秋元康氏、新型コロナウイルスで31億円の出資を余儀なくされる

alt

「禍を転じて福と為す」を期待

そして、ついにその日がやってきた。KeyHolder株は2020年2月17日までは80円台で推移していたが、その後はCOVID-19の感染拡大でライブやコンサートの中止や延期が相次いだのを受けて株価が下落。2020年2月28日に62円の終値で引け、秋元氏たちは新株予約権の行使を義務づけられた。

翌営業日の3月2日には67円まで戻したが、「終値が一度でも行使価額に50%を乗じる価額を下回った場合」に発動する条件だけに、全額出資は避けられない。もし権利行使時の株価が60円まで下がったとしたら、秋元氏は約16億円もの評価損を抱えることになる。

巨額の評価損を避けるためには、KeyHolderの株価を引き上げるしかない。秋元氏は全力で同社の業績向上に向けた努力をするだろう。そうなれば、やや陰りが見え始めたアイドルグループビジネスの新たな「起爆剤」となる取り組みも期待できそうだ。

秋元氏たちへの新株予約権についてKeyHolderは「中長期的な当社の企業価値の向上およびこれによる株主の皆様の利益向上を実現するため、両氏(秋元氏と実弟の秋元伸介氏)が中長期にわたって当社株価の上昇に対する強い動機付けを得られるよう本新株予約権を設計する」としていたが、皮肉にも株価の大幅な下落でその通りになった。

秋元氏のために、そしてアイドルファンのためにも、新型コロナウイルス騒動によるKeyHolder株の急落が「禍を転じて福と為す」となることを祈りたい。

文:M&A Online編集部


M&A Online編集部

M&Aをもっと身近に。

これが、M&A(企業の合併・買収)とM&Aにまつわる身近な情報をM&Aの専門家だけでなく、広く一般の方々にも提供するメディア、M&A Onlineのメッセージです。私たちに大切なことは、M&Aに対する正しい知識と判断基準を持つことだと考えています。M&A Onlineは、広くM&Aの情報を収集・発信しながら、日本の産業がM&Aによって力強さを増していく姿を、読者の皆様と一緒にしっかりと見届けていきたいと考えています。


NEXT STORY

債務超過で1円譲渡されたゲーム「神の手」とは何だったのか?

債務超過で1円譲渡されたゲーム「神の手」とは何だったのか?

2019/05/03

秋元康氏がプロデュースするスマホゲーム「神の手」の企画開発をしていたブランジスタゲームが、ネクシィーズに1円で譲渡された。有名アイドルの出演、課金率100%をうたい、リリース時は1200億円の売上が見込まれると豪語。株価をつり上げました。

関連のM&Aニュース