1位は革命のファンファーレ! 編集部おすすめのビジネス書ランキング

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 売れているのには理由がある――。数多あるビジネス書の中から、どの本をいま読むべきか決めるのはなかなか難しい作業。ならば、世間で売れている本に注目してみようというわけで、ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」の協力のもと、ビジネス書の月間ランキングを毎月お届けする。

<2017年10月ビジネス書ランキング>

ランキング タイトル/著者/出版社
第1位 革命のファンファーレ 現代のお金と広告
西野亮廣/幻冬舎
第2位 ついにあなたの賃金上昇が始まる! 2018~世界と日本経済の真実
髙橋洋一/悟空出版
第3位 会社四季報 業界地図 2018年版 
東洋経済新報社 編/東洋経済新報社
第4位 仕事ができる人の心得 改訂3版
小山昇/CCCメディアハウス
第5位 日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る 
青山透子/河出書房新社
第6位 多動力 全産業の“タテの壁”が溶けたこの時代の必須スキル(NewsPicksBook)   
堀江貴文/幻冬舎
第7位 投資なんか、おやめなさい (新潮新書)
荻原博子/新潮社
第8位 SHOE DOG 靴にすべてを。
フィル・ナイト/東洋経済新報社
同率第9位 東芝の悲劇
大鹿靖明/幻冬舎
同率第9位 小さな習慣 
スティーヴン・ガイズ/ダイヤモンド社

honto調べ(集計期間:2017年10月1日~2017年10月31日)

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

10月のランキングは、先月と比べて半数以上が入れ替わる結果となった。トップは、お笑い芸人、キングコングの西野亮廣による「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」。西野のビジネス書としては、「魔法のコンパス 道なき道の歩き方」に続く2冊目だ。自身がこれまでに体現してきた、いまの時代だからこその資金調達の方法、広告戦略、そして働き方についてまとめている。本のタイトルどおり、西野は出版業界に“革命”を起こしてきた。絵本「えんとつ町のプペル」では、クラウドファンディングを使って個人で総額1億円を調達。全文無料公開や個人で毎日新聞に全面広告を出稿するなど、これまでの常識を覆すようなやり方で宣伝をし、結果を出してきた。今回もその手法は健在で、刊行前にクラウドファンディングで本作に関連する講演会開催権利を予約販売し、初版発行部数を増やした。さらに、新刊本だというのに前半40ページほどがブログで無料公開されている。賛否両論あるところだが、やはりニュースになっているというのは無視できない事実だろう。

ついにあなたの賃金上昇が始まる! 2018〜世界と日本経済の真実

続く第2位「ついにあなたの賃金上昇が始まる! 2018~世界と日本経済の真実」も初登場となる1冊。経済学者の髙橋洋一が「アベノミクスは失敗」と煽るマスコミに対してフェイクニュースだと真っ向から反論する。米国、ヨーロッパ、アジアといった世界の動向を俯瞰したうえで、アベノミクス、小池都政など日本の内政について論じている。数量理論をもとに、日本は本格的な賃金上昇時代を迎えると予測する著者。果たしてその予測は当たるのか。


SHOE DOG 靴にすべてを。

新たな自伝本として注目したいのが、第8位の「SHOE DOG 靴にすべてを。」。スポーツ用品メーカーNIKEの創業者フィル・ナイトがその創業期を振り返る。発売日が10月27日だというのに既にランキング入りしているあたり、その注目度の高さがうかがえる。それもそのはず、本国アメリカで出版された際にビル・ゲイツやウォーレン・バフェットが絶賛しており、待望の日本語版なのだ。売上は伸びるも自転車操業の経営、困難をきわめた資金繰り、NIKEと日本の意外な関係など、創業期ならではの山あり谷ありの物語には胸が熱くなること必至だ。何より、フィル・ナイトの靴への情熱を感じずにはいられないだろう。

東芝の悲劇

粉飾決算が発覚してから多くの東芝本が出てきているが、第9位「東芝の悲劇」は他と一線を画した1冊。朝日新聞記者として20年にわたって東芝を取材してきた大鹿靖明が、歴代社長による「人災」という視点から東芝の凋落に迫る。組織のトップが思考停止してしまうことは東芝だけの問題でなく、日本企業、日本社会にとっても今後大きな課題となっていくことだろう。


まとめ:M&A Online編集部