数あるM&A専門書の中から、新刊を中心にM&A編集部がおすすめの1冊をピックアップ。選書の参考にしてみては?
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『企業法務のための初動対応の実務』 長瀬佑志ら3弁護士の共著、日本能率協会マネジメントセンタ-刊
企業活動が多様化、複雑化する中、企業活動に伴う法律問題も同様に多様化、複雑化しており、これら問題に適切に対応するためには、企業活動上のコンプライアンスリスクを管理することが求められる。
だが、企業活動のどのような場面で、どのようなコンプライアンスリスクが想定されるのか、 想定されるコンプライアンスリスクを予防するためにはどのような対策を講じればよいのか、仮にコンプライアンスリスクが生じた場合には初動対応として何をすればよいのか-などを整理することは決して容易ではない。
こうした状況を踏まえ本書は、これから企業法務を担っていく法務部員や若手の弁護士らを対象に、初めて企業法務を担当する際、企業法務の役割は何か、コンプライアンスリスク管理は何をすればよいのか-といった観点でまとめられている。
コンプライアンス、契約管理、債権管理、情報管理、労務管理、会社整理、M&Aの7章(7Part)立てで、各章ごとに押さえておきたい7つのポイントを整理した。
例えばM&Aでは①M&Aに関わる当事者の留意点、②M&A方法選択の留意点、③M&Aプロセスの留意点、④M&A全般における法規制上の留意点、⑤買収における法規制上の留意点、⑥合併における法規制上の留意点、⑦会社分割における法規制上の留意点の7つを取り上げた。
それぞれのポイントごとに全体像や、流れ、規制など、初めてM&Aを担当する際に必要な情報を盛り込み、M&Aを検討する際の手引書となるように仕上げてある。
著者は3人の弁護士で、これまでに様々な企業規模や業種の企業法務に関する具体的な案件を担当し、多くの企業に共通するコンプライアンスリスクや、コンプライアンスリスクが生じやすい典型的な場面に接してきたという。(2019年12月発売)
文:M&A Online編集部