アコーディアが今年2件目のゴルフ場を買収 まだまだ続く

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写真はイメージです

アコーディア・ゴルフ(東京都品川区)が、今年2件目となるゴルフ場の買収に踏み切る。

同社は2022年1月に、親会社がMBKパートナーズ(東京都千代田区)から、米投資会社のフォートレス・インベストメント(ニューヨーク)に変わり、ゴルフ場などの買収を積極化するとの方針を打ち出していた。

この方針に沿って2022年9月に「鹿児島ガーデンゴルフ倶楽部 松元コース」(鹿児島市)を買収したのに続き、2023年2月に、「小田急西富士ゴルフ倶楽部」(静岡県富士宮市)を買収する。

アコーディアの石井歓社長は、企業の成長のためにはゴルフ場の買収が必要との考えを示しており「当社のスタイルで運営することによって収益改善が見込めるゴルフ場をしっかりと見極めていきたい」と意欲を見せる。アコーディアによるゴルフ場の買収は、まだまだ続きそうだ。

小田急電鉄から買収

「小田急西富士ゴルフ倶楽部」は小田急電鉄<9007>が運営するゴルフ場で、標高600mほどのゆるやかな地形に展開する丘陵コースが特徴。

新東名高速道新富士インターチェンジから約25分で到着でき、コースからは富士山を見ることができる。上級者だけでなく、全体的にフラットな造りは初心者や女性でも楽しめるという。

ゴルフ場名には「アコーディア・ゴルフ」を冠する予定で「ACCORDIA NEXTポイントプログラム」を活用することで、ゴルフ練習場など近隣の施設と連携し、各施設の相互利用を促進する。

成長戦略の柱の一つ

アコーディア・ゴルフは国内トップの170のゴルフ場と27の練習場を運営しており、優良なゴルフ場を取得し、収益を改善することを成長戦略の柱の一つと位置付けている。

ゴルフは、若者を中心に人気が高まっており、来場客数や客単価などがコロナ前の状況に戻りつつあるものの、コロナの痛手から回復しきれていないのが実情。

今年8月には、秋葉ゴルフ倶楽部(愛知県新城市)と関連5社が、東京地裁に民事再生法の適用を申請(東京商工リサーチの大型倒産と注目企業の倒産情報)し倒産した。

アコーディアでは、経営の厳しいゴルフ場のほか、後継者不足や、中核事業に集中するために譲渡されるゴルフ場などを傘下に収める考えだ。次に買収するのはどこのゴルフ場なのか。

アコーディア・ゴルフの主なM&A
2002年 ゴルフ場の運営受託事業を開始
2005年 ゴルフ場10社を子会社化
2005年 ゴルフ場8社を子会社化
2005年 ゴルフ場3社を子会社化
2007年 ゴルフ場保有数が100に
2010年 ゴルフ場保有数が130に
2017年 MBKパートナーズ(東京都千代田区)の傘下入り
2022年 米フォートレスの傘下入り
2022年 鹿児島ガーデンゴルフ倶楽部を取得
2022年 ネクスト・ゴルフ・マネジメントを 吸収合併
2022年 小田急西富士ゴルフ倶楽部を取得、ゴルフ場保有数が171に(2023年2月予定)

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文:M&A Online編集部