富士通は、AI(人工知能)を活用した企業データ分析コンサルティングやプロダクトサービスのブレインパッドをTOB(株式公開買い付け)で子会社化し、共同開発や技術・人材の相互活用、新たなソリューションの提案、新規事業の創出といった相乗効果を見込む。
ブレインパッドは近年、競争環境の激化による差別化の困難性、労働集約型の事業モデルの持続可能性、資本市場の構造的変化による上場維持メリットの低下などの課題に直面していた。
買付代金は約565億円。買付価格は1株につき2706円で、公表前営業日の終値1353円に対して100%のプレミアムを加えた。買付予定数は2090万8981株で、下限は所有割合66.4%にあたる1388万3800株。
買付期間は2025年10月31日~12月15日までの30営業日。決済の開始日は12月22日。公開買付代理人は大和証券。
ブレインパッドはTOBに賛同し、株主に応募を推奨している。TOB成立後、同社は東証プライム市場への上場が廃止となる見込み。
富士通は本日付けでブレインパッドと経営統合契約を締結したが、当面の間、商号やブランド名は維持するという。
ブレインパッドは2004年に設立。2011年に東証マザーズ市場に上場し、2013年から東証1部(2022年4月に東証プライム市場へ移行)。