FCホールディングス<6542>、ティーキャピタルパートナーズによるTOBを受け入れて株式を非公開化

道路・鉄道関連の建設コンサルタント事業を中核とするFCホールディングスは、近年、人材不足や社会インフラ投資の減少リスク、業界内の競争激化といった課題に直面している。国内投資ファンドのティーキャピタルパートナーズ(東京都千代田区)によるTOB株式公開買い付け)を受け入れて株式を非公開化し、技術者の陣容強化による既存事業の深化や、再生可能エネルギー関連の環境影響評価など新分野への拡張を進める。

買付価格は1株につき1420円。TOB公表前営業日の終値1175円に20.85%のプレミアムを加えた。買付予定数は672万6630株。下限は所有割合66.67%にあたる448万4400株。買付代金は約95億5000万円。

買付期間は2025年8月7日~10月14日の45営業日。決済の開始日は10月21日。公開買付代理人は野村証券。FCホールディングスはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。

FCホールディングスは1949年に福山工務店として創業。1963年に福山コンサルタントへと改組し、本格的な建設コンサルタント事業に転換。2017年に持ち株会社体制に移行し、現在は九州を中心とした国内全域で社会インフラ整備事業を展開している。2017年に東証ジャスダック市場に上場(2022年4月に東証スタンダード市場に移行)。

ティーキャピタルの前身企業は東京海上キャピタルで、2019年にMBO(経営陣による買収)を経て独立運営となったのに伴い社名を変更した。国内中堅企業を対象に、これまで合計32社への投資を実行している。